全国男子駅伝は長野が4連覇 早大主将の伊藤大志が歓喜のフィニッシュ
4本の指を突き上げてフィニッシュする長野・伊藤大志選手
全国都道府県対抗男子駅伝競走大会(以下、全国男子駅伝)が、19日に広島・平和記念公園前をスタート・フィニッシュ地点に開催されました。
中学生から高校生、社会人・大学生まで一堂に会し、7区間48kmで競うのが全国男子駅伝。3区(8.5km)と7区(13.0km)が社会人・大学生競技者の区間となっており、箱根駅伝で活躍した学生ランナーが数多く出場しました。
レースは高校生区間で優位に立った長野県が快勝。通算11回目、史上初の4連覇を大会新記録で飾りました。
そのフィニッシュテープを切ったのが、早稲田大学で駅伝主将を務めた伊藤大志選手(4年)でした。「自分の走りで良い方にも悪いほうにも転がってしまうので、4連覇がかかるアンカーはすごくプレッシャーでした。優勝のゴールテープをちゃんと切れてほっとしています」レース後の優勝会見で伊藤選手は、安堵の言葉を口にしていました。
今年の箱根駅伝で早稲田大学は、最後まで3位争いを繰り広げ総合4位でフィニッシュしましたが、伊藤選手は7区11位と本来の力を発揮できませんでした。
実は箱根駅伝の約1カ月前に絶不調に陥っていました。「今まで経験したことのない不調だったので、正直、箱根を走れるのかなと不安でした。僕を起用して失敗するぐらいなら、他の選手を使ってほしいと思ったほどです」伊藤選手は箱根前の状況をこう振り返ります。
2週間前から調子が上がり始めたものの、100%の状態で最後の箱根駅伝に臨むことは叶いませんでした。それでも、花田勝彦駅伝監督が提示した設定タイムの最低ラインでは走り切り、駅伝主将としての意地を見せました。
そして、箱根から約2週間後。全国男子駅伝では長野県チームの主将としてアンカーの大役を任されました。「(今回は)調子がかなり良い」と、万全の状態で臨みました。
長野県チームは、1区・濵口大和選手(佐久長聖高3年、中央大学に進学予定)の区間賞でスタートを切ると、一時は7位に後退しましたが、4区では佐々木哲選手(佐久長聖高3年、早稲田大学に進学予定)が区間新記録を打ち立てて再び先頭に立ち、独走態勢に入りました。
「後輩たちには冗談半分で、(2位との差が)1分あったらうれしいなと言っていました。実際には20~30秒ぐらいかなと思っていたんですけど、本当に1分半も空けてくるとは。びっくりしたというか、さすがだなって思いました」アンカーの伊藤選手にタスキが渡った時には、2位に1分25秒もの大差が付いていました。
「どんな好位置で来ても、前半5kmは速めに入って、後ろから追い付かせないようにしようと思っていました。後輩たちがアドバンテージを作ってくれたので、予定通りで行けました」
同じ最終区を走る他県の選手には、早稲田大学の後輩、山口智規選手(3年、福島県)や2学年先輩の井川龍人選手(現・旭化成、熊本県)がおり、「ラスト勝負までもつれたら嫌な二人なので……」と警戒していましたが、伊藤選手は序盤から快調に飛ばし、終始危なげないレース運びでリードを守りました。
そして、右手を突き上げて、4本の指で4連覇を示しフィニッシュラインに駆け込みました。「優勝できたのは、今日走ってくれた後輩たちのおかげだと思っています。(3区29位だった)吉岡(大翔、順天堂大学2年)も、そこで踏みとどまったからこの順位があるし、そこでしっかり粘れたから大会記録が出せた。後輩たちはもちろん、サポートしていただいた先生方にもすごく感謝しています」アンカーの役割を全うした伊藤選手は、後輩やサポートしてくれたスタッフに感謝の言葉を口にしていました。
なお、伊藤選手は、前々回と前回は3区で区間一桁、今回は7区を区間14位で走り切り、長野県の4連覇のうち3勝に貢献しています。
中学生から高校生、社会人・大学生まで一堂に会し、7区間48kmで競うのが全国男子駅伝。3区(8.5km)と7区(13.0km)が社会人・大学生競技者の区間となっており、箱根駅伝で活躍した学生ランナーが数多く出場しました。
レースは高校生区間で優位に立った長野県が快勝。通算11回目、史上初の4連覇を大会新記録で飾りました。
そのフィニッシュテープを切ったのが、早稲田大学で駅伝主将を務めた伊藤大志選手(4年)でした。「自分の走りで良い方にも悪いほうにも転がってしまうので、4連覇がかかるアンカーはすごくプレッシャーでした。優勝のゴールテープをちゃんと切れてほっとしています」レース後の優勝会見で伊藤選手は、安堵の言葉を口にしていました。
今年の箱根駅伝で早稲田大学は、最後まで3位争いを繰り広げ総合4位でフィニッシュしましたが、伊藤選手は7区11位と本来の力を発揮できませんでした。
実は箱根駅伝の約1カ月前に絶不調に陥っていました。「今まで経験したことのない不調だったので、正直、箱根を走れるのかなと不安でした。僕を起用して失敗するぐらいなら、他の選手を使ってほしいと思ったほどです」伊藤選手は箱根前の状況をこう振り返ります。
2週間前から調子が上がり始めたものの、100%の状態で最後の箱根駅伝に臨むことは叶いませんでした。それでも、花田勝彦駅伝監督が提示した設定タイムの最低ラインでは走り切り、駅伝主将としての意地を見せました。
そして、箱根から約2週間後。全国男子駅伝では長野県チームの主将としてアンカーの大役を任されました。「(今回は)調子がかなり良い」と、万全の状態で臨みました。
長野県チームは、1区・濵口大和選手(佐久長聖高3年、中央大学に進学予定)の区間賞でスタートを切ると、一時は7位に後退しましたが、4区では佐々木哲選手(佐久長聖高3年、早稲田大学に進学予定)が区間新記録を打ち立てて再び先頭に立ち、独走態勢に入りました。
「後輩たちには冗談半分で、(2位との差が)1分あったらうれしいなと言っていました。実際には20~30秒ぐらいかなと思っていたんですけど、本当に1分半も空けてくるとは。びっくりしたというか、さすがだなって思いました」アンカーの伊藤選手にタスキが渡った時には、2位に1分25秒もの大差が付いていました。
「どんな好位置で来ても、前半5kmは速めに入って、後ろから追い付かせないようにしようと思っていました。後輩たちがアドバンテージを作ってくれたので、予定通りで行けました」
同じ最終区を走る他県の選手には、早稲田大学の後輩、山口智規選手(3年、福島県)や2学年先輩の井川龍人選手(現・旭化成、熊本県)がおり、「ラスト勝負までもつれたら嫌な二人なので……」と警戒していましたが、伊藤選手は序盤から快調に飛ばし、終始危なげないレース運びでリードを守りました。
そして、右手を突き上げて、4本の指で4連覇を示しフィニッシュラインに駆け込みました。「優勝できたのは、今日走ってくれた後輩たちのおかげだと思っています。(3区29位だった)吉岡(大翔、順天堂大学2年)も、そこで踏みとどまったからこの順位があるし、そこでしっかり粘れたから大会記録が出せた。後輩たちはもちろん、サポートしていただいた先生方にもすごく感謝しています」アンカーの役割を全うした伊藤選手は、後輩やサポートしてくれたスタッフに感謝の言葉を口にしていました。
なお、伊藤選手は、前々回と前回は3区で区間一桁、今回は7区を区間14位で走り切り、長野県の4連覇のうち3勝に貢献しています。
最終更新日:2025年1月21日 8:00