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【クライミング】舌を出して登る“脱力クライマー”安楽宙斗が金メダルへ

2024年8月5日 11:32
【クライミング】舌を出して登る“脱力クライマー”安楽宙斗が金メダルへ
安楽宙斗選手(EPA=時事)
パリ五輪スポーツクライミング男子複合で金メダル最有力候補と言われているのが安楽宙斗選手。

現在高校3年生の安楽選手は2023年のワールドカップでリード・ボルダーの2種目で年間総合優勝に輝き、日本人で初めて2種目同時に年間総合優勝を達成しました。

スポーツクライミングには、12メートル以上の高さの壁を使い、どこまで高く登れるかを競うリード、4~5メートルの高さの壁をいかに少ない手数、挑戦回数で最後まで登り切る「完登」ができるかを競うボルダー、15メートルの高さの壁を登る「速さ」を競うスピードの3種目があります。

パリ五輪では『リード&ボルダー』と『スピード』の2つに分かれて競います。安楽選手が出場する複合はリードとボルダーの合計点で順位を争います。

安楽選手は、小学2年生の時に家の近所にできたクライミングジムに行ったことがきっかけでクライミングを始めました。その後実力を伸ばし、2021年の世界ユース選手権ではボルダーで準優勝、リードで優勝を果たしました。

2023年に初めてワールドカップに挑戦すると、日本人で初めてボルダーとリード2種目同時に年間総合優勝を達成しました。

そんな安楽選手は自らを“脱力クライマー”と称します。リードは12メートル超えの壁を登るため、技術力だけでなく持久力が必要で完登することも難しい競技です。そこで安楽選手は、登る際に力を入れすぎないように、舌を出して歯で噛まないようにすることで力のバランスを調整し、これにより途中でバテることなく完登することができるといいます。

もう一つ、安楽選手の武器があります。それは腕の長さ、リーチの長さです。一般的な人の腕を左右に広げた長さは身長と同じくらいですが、安楽選手は身長168センチながらリーチの長さはなんと180センチ、身長よりも12センチも長い。リーチが長いほど、遠くのホールドに手が届くため、安定性が増し、途中で落下することなく登り切ることが出来ます。

クライミングの大会で世界中を飛び回る安楽選手は、世界で戦うために英語を勉強しているそうで、週に1回筋トレをしない日には、朝7時に起きて7~8時間英語の勉強をしているといいます。

初めての五輪に向けて安楽選手は「みんなのピークと戦えるのが楽しみ。狙うは優勝」と意気込みました。

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