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モーグル銅・堀島行真 熱戦から一夜「安心して次の4年頑張れる」見据えるミラノ五輪

2022年2月6日 21:28
モーグル銅・堀島行真 熱戦から一夜「安心して次の4年頑張れる」見据えるミラノ五輪
銅メダル獲得から一夜明け、記者会見に臨んだ堀島選手【写真:アフロスポーツ】
フリースタイル男子モーグルで銅メダルを獲得した堀島行真選手(24)が6日、熱戦から一夜明けて記者会見に臨みました。

メダル獲得から一夜明けた今の心境や、4年後に向けた思いを語りました。

以下、堀島行真選手の記者会見全文

――(司会者)まず初めに一言お願いします。

「今回銅メダルを獲得することができてみなさんの応援のおかげでとることができました。こうしてメディアを通じて今の状況なので現地に来られない方含めて、メディア通じて日本の方や全世界に届けて頂いたことを本当に感謝しています。まずはうれしいっていうその気持ちと安心して次の4年頑張れるっていう気持ちが大きいです」

――銅メダル獲得から一夜明けて今の気持ちは?

「昨晩9時頃に銅メダルということが決定になってそのままいろんなドーピングテスト、その他インタビューとか受けて、帰ったのが12時頃だったんですけど、そこから携帯を見たらファンの方からメッセージを頂いたりとか、そういうのも踏まえて本当寝ることもなくずっとメッセージを見てたんですけども、ここ来る前に1~2時間くらい寝れて、その寝たのもよく寝れたので今朝起きた瞬間からこういったインタビュー含めすごく楽しい時間になってます」

――このメダルの価値、4年で得たものは?

「ここぞというところで結果出す力とかやるべきこと、選手としてどんな状態で臨むべきかしっかりとわかるようになってきたので、結果というのは天気のようなもので、昨日も僕は取れなかったかもしれないですし。そういう状況の中で選手はやっているので。ただ試合に向かうまでの準備というのは絶対にできるところではあると思うので、その準備を明確にできたところは4年前とは違うしっかりと準備できたなと思います」

――地面に寝転がってたのはなぜですか?

「準備っていうところも含めて張り詰めた空気の中どうしてもプレッシャーに負けそうになったりとか、プレッシャーを維持し続けて、集中し続けるっていうのは困難なことなのでいったん目をつぶって、その地面に寝転がって体が一番リラックスした状態で、頭も体も休ませるっていう思いの中でそういう行動しました」

――原動力は何でしょうか?

「まずは単純にずっと小さい頃から、目指してきたオリンピックで金メダルを取るっていうところが原動力として大きいんですけど、その舞台で失敗した経験も経て、その失敗のダメージは大きいなって感じましたし、この2度目に向かう中で次失敗したらどうしようとかネガティブな気持ちが多い中で、毎日過ごして、それでも2回目にきた今だからこそやるべきことは、前回と違うこと、同じ失敗はしないようにしたいと思ったし、その中でメダルが取れるかどうかわからないとか、結果が出せるかどうかわからない中で今回結果を手にすることができたのでよかったかなと思います」

――次の4年に向けて高めていきたいところは?

「今回優勝者の滑りでは、ある程度スピードに乗った中ですごいきれいなランをしてたので、そういうところが重要になってくるのかなって思うので、スピードの練習をあげることと、エアの難度というところも今後4年になれば上がってくると思うので、そういったところも練習していきたいなって思います」

――家族に伝えたいことは?

「父に関してはいつも的確に勝つために何が必要かとか、自分がやるべきことを考えてくれていて、それを元に、でもやっぱり自分の人生だし、自分で決めたいなっていうところであったのが平昌のオリンピックで、でもそれで自分で決めたことが失敗につながるんであれば、やっぱり意見とか自分が自分の考えを変えなきゃいけないという思いになりましたし、そういった家族の言葉とか、それでもなお気にかけてくれている、それに関してすごく感謝していますし、それに今回メダルでお返しできたんじゃないかなって思うと、また家族としても励みになるし、すごいうれしい結果になったなと思います」

――次の五輪ではどういうようなチャンピオンの姿を見せたいと考えていますか?

「僕の理想としては、どんな選手になりたいかっていうと平昌の時に描いていたようなすべてが一番の選手になりたいなと。それでゴールドメダルが手に入れば、そんなにうれしいことはないけど。自分が五輪に参加してみて東京五輪を見たときにパーソナルベストとかワールドレコードとか、夏の競技には新記録というところがあるが、そういうのを含めて勝っている選手がいなくて、その大会その時点での五輪メダリストはいるので、まずはそういうところを得てから自分の理想とかを勝ち取っていきたいと思うので、金メダルを取るために何が必要かをこの先も考えながら。今回やってきたことも銅メダルにつながりましたけど、もしミスがなければ金メダルの可能性もあったんじゃないかと個人的には思うので、このチャンスを4年後、人も時代も変わる中で、自分も常に高みにいられるようにしたいなと思います」

――今季の次の目標はどのように考えてますか?

「今季ワールドカップがもうシングルがたぶんラスト1戦で、そこのシングルで優勝すれば総合優勝が決まるところなので、個人としても初めてなので、もし取れたら総合優勝初めてなので、そういったところも含めてしっかりここから休んで、狙っていけるのであればその日頑張って狙いたいと思います」

――同種目で男子が台頭してきたことについてどのように考えますか?

「僕が原大智選手のメダルを平昌で見たときはどうしても悔しい思いがあったけど、今回自分がとってみて、本当に大変な思いをしてとったので、自分がとれなかったときの気持ちもわかったし、とれたときの気持ちもわかったので、本当に素直に平昌の時の大智くんはすごく銅メダルに値する滑りをしたし、それまでの努力が実ったからそうなったんだなと今は感じています。それだけ日本男子が強くなれたのも、今のコーチでもある遠藤尚選手が日本チームを引っ張ってくれたとき、僕が高校3年生で7歳の時にナショナルチーム入りしたときに、トップで走り続けてきた尚くんに僕は教わってやってきたので、
その考え方とかモーグルに対しての取り組む姿勢とか。身近にそういったアスリートがいたということはすごく大きなことで、それが僕も含め、大智くんも含め、その他後輩の選手たち全員がそれをみて、その頑張りをみて、それを超えるためにがんばってきたと思います。なので、僕ら2人のメダルもあるし、これから先も強くなるであろう僕ら2人が引っ張っていけば、強さというのは維持できると思うので、これから先の男子モーグルも、期待をしていただけたらなと思います」

――昨日4本滑りましたが、最初はネガティブなところから、ポジティブになった転機はどこか聞かせてください。

「まずは前回のオリンピックでは決勝の2本目で失敗をしていて11位なので、12人から6人に上がるところ、決勝の2本目っていうところを成功させたところは僕としても、本当にオリンピックとしては自己ベストのところにたどり着くことができたので、ラスト1本まで、つらかったけど来られたという安ど感とかを感じながら、ラスト1本滑れたので、その決勝2本目というところから、すごく安心したポジティブな気持ちに変わることができました」

――先ほど4年後はまたレベルが高くなってくるという話をしていましたが、ご自身も40-40についてはどのように考えていますか?

「そうですね、今現時点での40の完成度で言ったら4年あればまた使えるだけの精度になるかなと思うので、それを見据えるとすると40とか、グラブとかのバリエーションも増えてくると思うので、そういった形で得点が出せるような滑りが、エアーに関しては。あとはターンも60点までまだまだあと10点くらいのレンジがあるので、そういうところを突き詰めていきたいと思います」