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北京五輪 フィギュア・アイスダンス小松原組 夫婦の信頼が"美しさ"に

2022年2月1日 9:31
北京五輪 フィギュア・アイスダンス小松原組 夫婦の信頼が"美しさ"に
撮影:矢口亨(報知新聞社)

北京五輪で注目のフィギュアスケート。カメラマンの視点で見所を紹介するシリーズです。第7弾の今回はオリンピック初出場のアイスダンス、小松原美里・小松原尊組。スケートファンから"神カメラマン"とも呼ばれるスポーツ報知の矢口亨カメラマンに聞きました。

■夫婦カップルの”信頼”

こちらは、2021年12月、全日本選手権のフリーダンスで撮影された1枚。尊選手が美里選手をリフトから下ろした瞬間です。

「表情がきれいですよね。アイスダンスは、2人の顔が見えて、かつ動きや表情がきれいにそろうシーンを1枚の写真に収めるのがなかなか難しいんですが、2人はシャッターチャンスが多いんです」

矢口さん曰く、きれいな表情がたくさん撮れるという29歳の美里選手と30歳の尊選手。夫婦のカップルです。アメリカ出身の尊選手は2020年に日本国籍を取得し、日本名を付けました。本来、リフトは力を使う場面ですが、それでも2人の表情に力は入らないと矢口さんはいいます。

「尊さんの力が強いんだと思います。持ち上げている時も顔が歪まないし、軸がしっかりしているから、パートナーの美里さんも安心出来るんだと思います」

2人の信頼関係が美しい演技につながっています。

「2人の信頼関係がリフトなど演技の端々に表れています。相手にゆだねています。ゆだねているからこそ出せる体の線のきれいさがあると思います」

矢口さんは、2人がカメラ席の近くに来たときは、標準レンズを使い、美しい表情を狙うとか。

■北京五輪見所

2人が北京五輪で披露するフリーダンスは日本を舞台にしたハリウッド映画「SAYURI」の音楽を使用。尊選手が日本国籍を取得してからは、和の気持ちを前面に出すようになったと感じると、矢口さんは言います。

「『SAYURI』を演じることに違和感がないですね。そして、アイスダンスの演技はカメラ席の近くを通過するんですが、小松原組は表情が力強かったです。カメラ席は、ジャッジがいる方向ではないので、アピールする場所ではないと思いますが、レンズを見つめる目力が強かったです」

夫婦でつかんだ初めての五輪。小松原組は、団体と個人戦両方に出場する予定です。

*報知新聞社・矢口亨カメラマン
2019年からフィギュアスケートを撮影。
その他、野球や五輪競技全般を担当。
写真集「羽生結弦 2019-2020」

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