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ノルディック複合団体“オール早稲田”でつかんだ28年ぶりのメダル 渡部暁斗「自分が好きだと思える選手になる」

2022年2月18日 22:06
ノルディック複合団体“オール早稲田”でつかんだ28年ぶりのメダル 渡部暁斗「自分が好きだと思える選手になる」
メダリスト会見に臨む4選手(左から山本涼太、渡部暁斗、渡部善斗、永井秀昭)【写真:アフロスポーツ】
北京五輪・スキー・ノルディック複合・団体

ノルディック複合団体で銅メダルを獲得した渡部暁斗選手(33)、渡部善斗選手(30)、永井秀昭選手(38)、山本涼太選手(24)が18日、メダリスト会見に応じました。

今回が初めての五輪出場となった山本選手は、「まだメダルが手元に来ていないので実感がなくて。昨日はいいレースができたので楽しかったという感情の余韻に浸っているところなので、メダルについては実感がないところです」と、率直な思いを口にしました。

複合団体で日本は、2009年にチェコのリベレツで行われた世界選手権で金メダルを獲得して以来、なかなか上位に食い込むことができていません。

個人で2大会連続でメダルを獲得し、長年エースとして日本をけん引してきた渡部暁斗選手は、「自分がコンバインド(複合)という競技を見たときに」と前置きをした上で、「どういう選手のレースが面白いか、応援しているか、応援したくなるかというところを考えている」と話しました。

さらに、「自分が好きだなって思える選手になるためにはどうすればいいか、どういう選手が勝つのにふさわしいかということを常に頭の中において、体現できるように取り組んでいる」と力説。

また、この注目を次のW杯シーズンにつなげるために必要なことを聞かれて答えたのは暁斗選手の弟でもある善斗選手です。「W杯に行ったらもっとレベルが高いところで試合が始まるのは間違いない」とし、「今回で成長できた部分をW杯で出し、もっといい色のメダルを取るようなチームになっていく時代を、W杯の戦いから始める必要がある。気合を入れてしっかり戦っていきたい」と抱負を話しました。

そして今回のメンバーで最年長の永井選手は、38歳まで競技を続けられる原動力について「パッション(熱意)」だと即答。「熱意がなければここまでできなかったと思いますし、いろんな人の支えがあってやり遂げられた」と話す永井選手ですが、実は38歳になって初めてぎっくり腰になったことを明かしました。それでも、「あきらめずに今日まで来ることができた」と、不屈の精神を見せました。

4人それぞれの個性が集まってつかんだ銅メダルですが、ある共通点があります。それは、4人全員が“早稲田大学出身”ということ。さらに団体メンバーから漏れた谷地宙選手も現役の早大生です。

渡部暁斗選手が家族のような存在と表現する“オール早稲田”が、日本の団結力の強さとなり、28年ぶりのメダル獲得につながったのかもしれません。