【高校サッカー注目・愛媛】初出場の帝京第五「学校の歴史を変える」県外選手たちの挑戦
■超攻撃的サッカーをけん引 エース丹羽一心選手
県大会5試合30得点をあげた帝京第五が、最も力を入れている練習が「シュート練習」です。1年間の練習時間のうち「シュート練習」に半分以上を割き、植田洋平監督は「ゴール前での質」を選手に求めています。
その攻撃をけん引するのが、エース丹羽一心選手です。オフザボールの動き出しが持ち味で、県大会全試合で得点し、計11ゴールで得点王に輝きました。初戦に向けて「楽しみで仕方がない。まずは気持ちで勝って、流れを呼び込みたい」と意気込みを語りました。
■チームの心臓 キャプテン武田健汰選手
練習でも、試合でもチーム1の大声でキャプテンシーを見せるのが、武田健汰選手です。精神的支柱として選手たちを引っ張り、監督も全幅の信頼を寄せています。強靭なフィジカルとスピードで右サイドを制圧し、強烈なミドルシュートを放ちます。武田選手は「帝京第五の歴史を変える。全国へ導きたいという思いから愛媛にやってきた。まず初戦を勝たないと意味がないので、貪欲にチャレンジャー精神を持って戦います」。
■メンバー全員「県外出身」、監督が抱く「愛媛への思い」
「ポテンシャルは今までで一番高い年代、選手権に行ける自信があった」と話すのは、帝京第五を率いて14年目の植田洋平監督です。選手時代には長崎・国見高校の中心選手として3年間全国のピッチに立ち、大会優秀選手にも輝きました。
部員数名の状況からチームを作り、自ら声をかけ選手を集めていきました。寮生達とは週に4日、寝食を共にしています。「現状、県内の有力選手は声をかけても市外や県外に行ってしまう。地元の選手が選んでくれる強豪校に、選手たちと作っていきたい」とコメントしています。
登録メンバーは全員県外出身。彼らはサッカーへの情熱、選手権への情熱をエネルギーに変え、親元を離れ、帝京第五を選びました。選手たちは「ここには、サッカーに打ち込める環境が揃っていて、人間的にも技術的にも成長できる。来てよかった」と口をそろえます。掲げた目標は「初出場・初優勝」です。
(取材・文 高校サッカー選手権民放43社/南海放送)