【W杯】中澤佑二PK戦敗退に「小さなしこりが残る」 自身の経験と重ねクロアチア戦を語る
◇サッカーFIFAワールドカップカタール2022(11月20日~12月18日)
決勝トーナメント1回戦、PK戦の末クロアチアに敗れ、ベスト8入りを逃した日本代表。その試合について、元日本代表・中澤佑二さんが振り返りました。
中澤さんは「延長までいきましたけれども、あと一歩というところがベスト16とベスト8の差なのかなと、改めて見る側になっても感じました」と率直な感想を答えました。
中澤さんは2010年に出場した南アフリカ大会で今回と同様、パラグアイとのPK戦の末、ベスト16で敗退しています。
当時の思いと、今大会の状況を重ねて「90分で決着がついたのであれば、ある程度踏ん切りがつきますが、2010年の時と同じようにPKで敗退すると、どうしても小さなしこりというか悔しさが残る。チャンスを生かせなかった、もっとああしたいこうしたいという思いが(選手には)あったとは思います」と語りました。
今回のクロアチア戦では、選手自身の挙手制でキッカーを決めていたとのこと。しかし10年大会でのキッカーの決め方は今回と違っていたと言います。
「僕らの時はある程度岡田監督が決めていました。練習の段階で監督が見て、大丈夫だなというメンバーを決めていた。今回の森保監督は、PKのことは頭にはあったんだろうけど、練習など事細かくやっていなかったのかなという想像はできます」さらに中澤さんは「ファイブバックだったので、どういうキッカーが選ばれるのだろうと、ディフェンス中で誰か一人蹴らなきゃいけないのが僕の中で引っかかったポイントです。堂安選手、久保選手とかがいたらと思いましたけど、あのメンバーで考えた時にどれくらいうまく蹴られるんだろうという思いはありました」と、PK戦時点での出場メンバーに不安な点があったのことを言及しました。
目標のベスト8とはならなかった日本代表ですが、それでも多くの収穫があったと中澤さんは話します。
「今回20代前半でW杯を経験した選手たちが数多くいて、負けて悔しいということがプレーやモチベーションになると思います。彼らが日本代表の中心選手として『ベスト8』『ベスト4』という目標を立てるのであれば、所属クラブで日々のトレーニングを励むしかないと思いますので、悔しい思いは一つのエネルギーになると思います」