中澤佑二がレバンドフスキの2ゴールを解説
サッカーのクラブ世界一を決める、クラブワールドカップ準決勝。ヨーロッパ王者のバイエルンが、アフリカ王者、エジプトのアルアハリと対戦した1戦を、中澤佑二さんが解説します。
前半17分、バイエルンのエース、レバンドフスキ選手(32)が、折り返しのボールをトラップしシュート、これが決まりバイエルンが先制します。
中澤さんはこのシーンについて、「このトラップは非常に難しいと思う。これは頭の中にイメージがあったんだと思う。しかもスライディングに2人来ている。両方からスライディングってのは、本当にシュートコースがないんですよ。このシュートコースが見えてたんでしょうね。これはビューティフルゴール」と絶賛します。
その後、バイエルンは華麗なパス回しで試合を支配し、試合終盤までに20本のシュートを打つも、なかなか追加点を奪えません。
それでも後半40分、再びレバンドフスキが魅せます。スルーパスに抜け出したサネ選手(25)が、ゴールライン際から折り返すと、レバンドフスキ選手がファーサイドからヘッドで押し込み、追加点を奪います。
中澤さんは、シュートの前のレバンドフスキ選手の動きに注目し、「まずセンタリングを上げる瞬間の前ですよね。ここの時点でディフェンスはおそらくレバンドフスキ選手のことを確認します。ディフェンスとしては、これはニアに走られたら嫌だなと、先に触られたら嫌だなという意識があります。なぜかというと、レバンドフスキ選手がちょっとニアへの走りをするんです。なので足音とか雰囲気で、これはニアで先に触られたらヤバイということで、DFがちょっとニアポストよりにポジションを取ります。そこでレバンドフスキ選手は、『ニアに走ってはダメだとキッカーも含めて、これは逆サイドに逃げるべきかな』という判断をします。なので、センタリングが上がる瞬間に、ディフェンスの背後を取ってファーサイドの方に動きます。それで、このセンタリングからヘディングシュート。前のスペースも狙いながら、ボールが来る瞬間にディフェンスの裏をかいてファーに逃げていくと、僕はセンターバックとしてでてたとしても、この動きには絶対だまされますよ」と脱帽します。
エースの2ゴールで、2-0でアルアハリに勝利したバイエルン。日本時間の12日午前3時から行われる決勝戦で、メキシコのティグレスと対戦します。
写真:日本テレビ