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「違った世界が見えた」一児の母となり現役復帰した女子サッカー岩清水梓に密着

2022年10月3日 11:00
「違った世界が見えた」一児の母となり現役復帰した女子サッカー岩清水梓に密着
一児の母となり現役復帰した岩清水梓に密着取材
2011年サッカー女子W杯の優勝メンバーで、35歳となった今、一児の母として現役を続ける岩清水梓選手。日本テレビの番組「サンデーPUSHスポーツ」の密着取材で出産、子育て、そして、現役復帰に至るまでの過酷な道のりを明かしました。

女子サッカーWEリーグの日テレ・東京ヴェルディベレーザに所属する岩清水梓選手。2011年W杯では、なでしこジャパンの中心選手として史上初の優勝に導きました。岩清水選手は2019年に結婚、2020年に長男・聖悟(せいご)くんを出産。

「出産後、最初はサッカー選手を続けようと思っていなかった。年齢的にもそろそろ後輩に託そうと思っていた」と話す岩清水選手。そんな引退を考えていた時、母・ゆかりさんからは意外な言葉が。「もったいないじゃない。チャレンジしてみたらいいじゃない」この言葉に背中を押された岩清水選手は現役復帰を決意したといいます。

しかし、出産後の復帰は簡単ではありませんでした。「起き上がる動作から出来なくなった。一般女性より動けなくなった感覚」と岩清水選手は当時を振り返ります。また、チームに合流した後もグラウンドを少し走っただけで息があがり、ボールを蹴れるようになったのは出産から半年後でした。それでも必死にトレーニングを続け、出産から1年2か月後、ピッチに復帰。今年3月のリーグ開幕戦では先発に名を連ねると、聖悟くんを抱えて入場しました。「子供はチームのスタッフの人に渡してバイバイしたんですけど、『ギャー!』と泣かれて。永遠に泣かれているとお母さんスイッチが切れないので、なるべく早くピッチから託児所の方へ連れて行ってもらうようにお願いした」と裏側を教えてくれました。

今年8月の海外遠征では強豪チームを相手に復帰後初ゴールを奪った岩清水選手。現在の心境を明かしてくれました。

「現役を続けてよかった。また違った世界が見えた。今まではツノもキバも生えて怖い顔してやっていたけど、少し温厚になったというか、相手側の気持ちをくみ取るとか、そういった個人の成長も母親になってありました」

子育てとの両立について聞くと「毎日かわいいですよ。ただ、寝てくれないとか食べてくれないとか、それと日々向き合っていて、自分の自由時間がなくなるとか、そういったツラさもありますけど、みんな一緒なんだなって思うと、そんなもんかって思うようにしている」と話しました。

今後の目標を聞くと「現役をいつまでやれるか分からないですけど、聖悟が覚えているくらいまでやれたらうれしい。引退する時にお手紙くれたりしたらうれしいなと思う」と笑顔で話してくれました。
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