ナイツ塙 巨人亀井は「イケおじの人格者」
巨人の漫才を作るほどの熱烈な巨人ファン、ナイツの塙宣之さん。以前の取材で、コーチ陣がチームの良い雰囲気を作っている!という「巨人がちょっと好きになる話」を教えてくれた塙さんが、今回は、巨人のあるベテラン選手の「ちょっと好きになる話」を教えてくれました。
――塙さん「ジャイアンツがちょっと戦力がね、丸・ウィーラー・若林・中島という、主力4人が(新型コロナウイルスで)抜けてしまったんです。こんな時にやっぱりこの人しかいないなと思ったのが、亀井選手ですね!」
巨人一筋17年目、チーム最年長の38歳、亀井善行選手。最年長ながら誰よりも練習を行い、試合ではクールに結果を残すベテラン選手で、その姿勢からチームでは「イケおじ」と呼ばれています。
――塙さん「亀井といえば、なんといっても開幕戦の代打サヨナラホームラン!何度も見返しました」
イケおじ・亀井選手の最大の見せ場となったのがDeNAとの開幕戦。この日の巨人は終始DeNAに対し先手を取り、2点リードで9回へ。抑えれば勝利の場面で、マウンドには中川皓太投手。しかしここでDeNAに打たれ、同点に追いつかれてしまいます。ベンチに戻った中川選手は、思わず涙目に。
――塙さん「落ち込みますよ。桑田さんに励まされてね。ちょっと涙目になってますから」
その嫌なムードを一掃したのが、9回裏に代打で送り出された亀井選手でした。DeNA三嶋一輝投手が投じたスライダーを完璧にとらえ、開幕戦では史上初となる代打サヨナラホームラン。ホームイン後には、チームメートから大歓迎を受けた亀井選手。すると、中川選手に近寄り、頭をポンポンと叩き、慰めるようなしぐさをみせました。
――塙さん「これですよ。人格者ですね。中川も、これでやっぱりほっとしたというか、救われたみたいなところがありますんで、こういうところがイケおじですね!それにこれが無ければ、9回で今年は引き分けだった訳じゃないですか。本当の勝利ですよね」
中川投手も、「いや、もう本当にありがとうございますっていう感じです。追いつかれた後のあの一振りで心を救われた」と亀井選手への感謝を口にしました。
その日のヒーローインタビューで亀井選手は、「めっちゃうれしいですよ、始まったばかりでしたけど今年一番の当たりでした」と話し、笑いに包まれた東京ドーム。
――塙さん「いや当たり前だろ。この全国にいる人に突っ込ませる技術。関西出身で笑いのセンスも抜群にあるなと(笑)」
そしてこのホームランは、亀井選手にとって通算99本目。
――塙さん「あと1本で100号。あんな選手層の厚い、特に外野で、毎年外国人選手が来る中でコツコツと積み上げて、もうすぐ100本。100本目のホームランというのはちょっと歴史に残るホームランになるだろうなと」
塙さんを始め、全国の巨人ファンは「イケおじ」亀井選手の第100号を、今か今かと待っているんです。
巨人をちょっと好きになりましたか?その巨人は、今週末は横浜スタジアムでDeNAと対戦し、20日からは本拠地・東京ドームに戻り、阪神と戦います。