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42年ぶりのデビュー戦 巨人新ウグイス嬢

2021年6月2日 21:27
42年ぶりのデビュー戦 巨人新ウグイス嬢

1日、東京ドームでプロ野球交流戦・巨人対西武が行われ、42年ぶりに巨人の新人ウグイス嬢となった高橋みずきさんが、一軍の試合でデビューを果たしました。

一軍の巨人主催試合は、これまで40年以上もの間、山中美和子さんと渡辺三保さんの2人がウグイス嬢として担当してきましたが、山中さんが今シーズン限りでの引退を表明。そこで巨人は去年12月に新たなウグイス嬢を募集し、今年2月に小倉星羅さん、高橋みずきさん、山本菜月さんの3人が42年ぶりの新人ウグイス嬢として選出されました。

その中でいち早くデビューを果たした高橋さんにとって、東京ドームは“夢の舞台”でした。

姉の影響で巨人ファンだった高橋さんの原点は高校時代でした。「初めて場内アナウンスをしたのが高校1年生だったんですけど、それまで人に褒められる事があまりなかったんですが、初めて場内アナウンスをして『上手だね』ってたくさん言われたんです。そこからずっとアナウンスを続けてきました」と、原点を振り返った高橋さんは、駒澤大学時代は野球部マネジャーとして東都大学リーグ戦で場内アナウンスを経験しました。社会人となっても、仕事のかたわらで、都市対抗野球などでアマチュア野球の場内アナウンスをするなど、野球に携わり続けてきた高橋さん。そんな時に、巨人の新人ウグイス嬢の募集があり、すぐに応募をしたと言います。

「運命だと思いましたね。いつかプロ野球の、できれば巨人のアナウンスをしたいと思っていたので、募集を見て(当時の仕事を辞める事に)迷いはなくて、むしろこのタイミングに生まれてきた事を嬉しく思いました。それこそ42年ぶりだったので」と、募集を知った時を振り返る高橋さん。

794人もの応募の中からわずか3人のみの狭き門を見事に突破した高橋さんは仕事を辞め、巨人の新人ウグイス嬢となりました。「夢が叶って、本当に嬉しかったです。それと共に、きちんと務めないといけないとも思いました」。

2月から研修や二軍戦・三軍戦で実戦経験を積み、1日についに一軍デビュー。「試合中にお腹を壊さないように」と、消化の良いそうめんを食べてきたという高橋さんは、序盤から見事なアナウンスを見せました。試合終盤には、複雑な選手交代もすらすらと読み切り、無事試合のアナウンスを終えました。

この日の試合は巨人の4番・岡本和真選手が4番打者としての通算100号ホームランを放ち、西武・平良海馬投手がパ・リーグ新記録となる開幕から27試合連続無失点を記録するなどメモリアルな試合となりましたが、「初めてのアナウンスという事ですごく緊張してしまったので、自分ができてたかも、あんまり覚えてないです。」と、疲労の表情と共に“デビュー戦”を振り返りました。やはり一軍戦の雰囲気はこれまでとは違ったようで「アナウンス席からたくさんのお客様の姿が見えて、そこで緊張してしまった部分はあると思います。改善しなければいけない点や課題がいくつか見つかったので、次回に向けてそこをきちんと練習をして臨みたいです。本当に忘れられない試合になりました。」と清々しい表情で話しました。

長嶋茂雄終身名誉監督が「永久に不滅です」と語った巨人軍の歴史に、また新たな1ページが加わりました。

提供:読売巨人軍