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田澤廉 駒大後輩たちの活躍に「僕が負けるわけにはいかない」パリ五輪へ「日本記録を狙うようなレースになる」

2023年12月10日 7:00
田澤廉 駒大後輩たちの活躍に「僕が負けるわけにはいかない」パリ五輪へ「日本記録を狙うようなレースになる」
日本選手権10000mに出場する田澤廉選手
10日に国立競技場で開催される陸上10000mの日本選手権。今大会は、来年のパリ五輪の代表選考会を兼ねており、男子は日本歴代トップ3の選手らを筆頭に、ハイレベルな戦いが予想されます。

大会を前に、日本歴代2位となる27分23秒44の記録を持つ、田澤廉選手(トヨタ自動車)が日本テレビの取材に応じ、「必然的に日本記録(27分18秒75)を目指すようなレースになるんじゃないかなと思っている」と決意を語りました。

今大会でパリ五輪の代表内定を決めるには、27分00秒00の参加標準記録を突破した上で優勝する必要がありますが、この27分00秒00という記録は、アジア歴代リストで見ても、到達している選手は過去に2人のみ。2023年世界リストでは4位相当と非常に水準の高い記録で、突破するのは至難の業です。

五輪に出場するためには、参加標準記録を突破するほかに、ワールドアスレティックスが認定する「ワールドランキング」で上位に入り、出場権を手にするという方法があります。今大会は8位の選手にまでポイントが与えられるため、少しでも上の順位でフィニッシュすることが、ワールドランキングのポイントを稼ぐ上で重要となります。

また田澤選手は日本記録更新について「チャンスはある」と語ります。田澤選手は「仮に27分17で優勝しましたってなったら、WAのランキングにおいてのポイント(60ポイント)というのがおいしいんですよね」と、日本記録の更新と、ポイントの獲得を見据えました。

「妥協したくなかった」という田澤選手は、日本選手権前にアメリカの高地で厳しいトレーニングを積み自信をつけてきました。

時を同じくして、11月末の八王子ロングディスタンスでは、駒澤大学の後輩たちが好記録を連発。2年生の佐藤圭汰選手は初の10000mながら、U20日本記録となる27分28秒50(日本歴代5位)をマーク。キャプテンの鈴木芽吹選手、3年生エースの篠原倖太朗選手も27分30秒台の好タイムをたたき出しました。

後輩たちの活躍に、「みんな成長しているんで、いい刺激になりましたよね。僕が負けるわけにはいかない」と答えた田澤選手。日本選手権では、「8000mまでは力を温存するような走りをすると思っています。ラストで競り合っていたら自分は絶対勝てると思う」と自信をのぞかせました。

◇男子10000m日本歴代記録
1位:27分18秒75 相澤晃(2020年)
2位:27分23秒44 田澤廉(2021年)
3位:27分25秒73 伊藤達彦(2020年)