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金メダル入江 決勝は「戦う前から運命と」

2021年8月4日 13:34

東京五輪のボクシング女子フェザー級で日本女子初の金メダルを獲得した20歳の入江聖奈選手。決勝後の歓喜の涙から一夜明け、笑顔で会見に臨みました。

――以下、入江聖奈選手の主な会見内容

Q:一夜明けてメダルを獲得した感想

――やっぱり自分が金メダリストというのはちょっとまだよくわからないけど、金メダリストになれたことを誇りに持って、これからの競技生活も頑張っていきたい。

Q:率直にすべての戦いが終わった今どんな感じ

――5試合全部終わって、緊張も何もなくて、ご飯もしっかり食べられるので幸せ。

Q:決勝後に試合は見たか、勝因は

――きのうちょっと忙しくてまだ試合の振り返りができてないんですけども、覚えている範囲で言えば、勝った要因は左ジャブと右ストレート、自分の武器の2つのパンチが当てられたことかなと思う。

Q:漫画「がんばれ元気」の作者の小山先生に感謝の気持ちを一言伝えるなら

――小学校2年生のときにたまたま手に取った「がんばれ元気」のおかげで、20歳でこんなにも幸せな気持ちを味わうことができた。「本当にありがとうございます」と伝えたい。

Q:決勝戦でネスティー・ペテシオ選手と戦ったこと

――戦う前から運命だなと思っていて、本当にネスティー選手と決勝で戦えたことは本当に自分の中で宝物になる試合だった。何回も言っているんですけど、人間としてもボクサーとしても尊敬できるネスティー選手と戦えたのが本当に良かった。

Q:日本代表選手団とのやりとり、入院中の成松大介選手への思い

――きのうの田中亮明選手の試合後にちょうど自分がアップ会場に入る形になって、すごくいい笑顔で「頑張ってね」と直接、亮明さんからお言葉をいただいた。他には(岡澤)セオンさんから、自分が負けてしまった後なのにそれでも自分に温かい応援のお言葉を送ってくださって、すごく励みになった。成松さんの件はキャプテンとしてボクシング代表チームも引っ張っていただいて、ああいう形で終わってしまったのは本当に自分含めいろいろな選手・コーチが本当に悔しいと思っていると思う。自分からは何も言えない。成松選手が一番悔しいと思うので。

Q:準決勝に臨む並木月海選手へ、ともに戦ってきた仲間としての期待感

――並木さんは本当に自分の憧れのボクサーで、高校のときにも対戦して一度負けてしまって、私が一番並木選手の強さを知っているので、勝ってくれると信じている。一緒に金メダルで写真を撮れたら最高だなと思う。

Q:メダルを獲得した実感

――本当に反響が大きいと感じている。ツイッターでいろいろな有名な方々が、「入江選手おめでとう」と言ってもらえて、普段では絶対あり得ないことだったので、これが五輪の力なんだなとしみじみ感じた。

Q:YOSHIKIさんもツイッターでコメント

――「紅」入場曲に触れていただけて、しかも自分のアカウントフォローまでしていただけて、本当に光栄だなと感じた。

Q:地元・鳥取への思い

――自分の金メダルでこんなにも喜んでくれるのは本当に鳥取県に生まれてよかったなと感じている。自分という人間は鳥取県あっての私なので、やっぱり生まれ育った鳥取県には感謝して、これからも頑張っていきたい。

Q:ボクシングの結果が出ている要因や変化は

――特に自分とかは小・中学校の時から全日本合宿に呼んでいただいて、アンダージュニアの全日本合宿に呼んでいただけて、そこでモチベーションアップにつながって今に至る。あと、1年ぐらい前から合宿を月に1回組んでいただけて、そこで日本のトップレベルのボクサーたちと実戦練習ができたので、そこは女子も男子もやっぱり競技力向上につながったのかなと思う。

Q:今回出場できなかった女子選手と会話は

――自分と並木さん以外の代表メンバー3人から直接メッセージでやりとりして、本当にいい先輩たちだなと感じている。

Q:「大学までボクシングをやって次の道に進みたい」と言っていたが、大学生の間に目指す理想のボクシングは

――今回金メダルとれたんですけども準々決勝と準決勝が3対2の判定で、自分が負けてもおかしくない試合だった。そこを5対0で勝てるような、見ている人に絶対私が勝ったなと思われるようなボクシングを目指して、これからの国際大会でも金メダル目指していきたい。

Q:五輪に協力してくれている方への思い

――墨田区体育館と両国国技館と選手村しか行ってないんですけども、この3つだけでも本当に多くのボランティアの方々とか、すごく疲れているはずなのに私に笑顔で応援してくださって本当にありがたいことだなと思う。一般の方々にも交通規制とかでちょっと嫌な思いをさせてしまったかもしれないけど、本当にたくさんの方々のご協力があっての今回の五輪だと思ったので、絶対にこの感謝の気持ちを忘れずに、これからも生きていこうと思う。


写真:代表撮影/AFP/アフロ