パラ水泳50m平泳ぎ 鈴木孝幸が銅メダル
東京パラリンピック水泳男子50m平泳ぎ(運動機能障害SB3)決勝に出場した鈴木孝幸選手。レース開始直後、素晴らしいスタートを切ってトップに立つとその後は粘りの泳ぎ。最後は熾烈なメダル争いを制し49秒32で銅メダルを獲得しました。4位との差はわずか0.1秒でした。
鈴木選手は先天性の四肢欠損、右腕は肘まで、左手は指が3本、両足は膝から上しかありません。その中で鈴木の泳ぎを支えるのが背中。日々の練習では背中のストレッチを欠かさずやってきました。独特な背中をなめらかに動かすことで、まるで“蛇のように動く”泳ぎを身につけました。「蛇のようにうねるように波に乗るような動きができれば、水の抵抗が少なく水面上を這(は)うように泳げる」と話す鈴木選手。パラリンピックの大舞台で努力が実を結びました。
前回のリオ大会ではメダルを逃した鈴木選手、2012年ロンドン大会以来となる通算6個目のメダルとなりました。メダル表彰式後のインタビューでは「大きくて重い、首にかけた時に実感しました。いい流れが来ていると思う。明日以降も頑張りたい」鈴木選手は今後100m自由形(運動機能障害S4)と150m個人メドレー(運動機能障害SM4)などに出場する予定です。
写真:YUTAKA/アフロスポーツ