五輪金・加納虹輝 右足負傷も日本一に王手
18日に行われた、フェンシング全日本選手権。準決勝までが争われた男子エペの予選に、東京五輪で日本フェンシング界初の団体金メダルを獲得した加納虹輝選手(23)が出場しました。
史上初の快挙を達成し、注目度が高まっているフェンシング男子エペ。その実感を加納選手は「(出身高校のある)山口県岩国市に帰った時、ラーメン屋に行ったら『見てましたよ』とか、『おめでとうございます』と声をかけられました」また、五輪後テレビやラジオへの出演オファーが急増し、10から20の番組に出演したと言います。
この日、順当に勝ち上がり、準決勝にコマを進めた加納選手。しかし、第1ピリオド5-8と、対戦相手の古俣聖選手にリードを奪われた場面で、右手の指と右足のふくらはぎをつり、倒れ込んでしまいます。
治療後も思うように足が動かない様子でしたが、「相手の古俣選手が攻めて来てくれた。僕が動けないから畳みかけてきた。それを逆に利用してカウンターを狙う手を使った。リードされていても負けそうという気持ちはなかった」と、冷静に試合を組み立てた加納選手。5-9の場面からは、6連続ポイントを奪うなど、15-12で勝利。自身初となる全日本選手権の決勝進出を決めました。
試合後、加納選手は「僕はまだ全日本選手権を優勝したこともないですし、決勝に行ったこともなかったので、これを機に必ず優勝したいという思いで(東京五輪後は)練習に取り組んでいました。必ず優勝をつかんで、初の全日本選手権優勝のタイトルをとりたいです」と、11月6日(土)に行われる決勝へ、意気込みを語りました。