２４日に開幕した、フィギュアスケート中部選手権大会。男子ショートプログラムには、山本草太選手（２１）が出場。今季初戦に臨みました。

山本選手は、２０１５年の世界ジュニア選手権では銅メダルを獲得、翌年には、１８歳以下の選手で競われるユースオリンピックで優勝、将来を嘱望されていました。

しかし、その後は足の骨折など度重なるケガに苦しみ、長期の休養を強いられたことも。過酷なリハビリを乗り越え、２０１７年の中部選手権で復帰。日本代表として国際大会に出場するなど、トップ選手に返り咲きました。

この日、披露した新ショートプログラムの曲は、ビートルズの「Ｙｅｓｔｅｒｄａｙ」。コーチが選んだ曲だと言います。「先生から、草太くんは何回もケガを繰り返してしまって、苦労しているイメージがたくさんある。そのイメージと、ショートプログラムの『Ｙｅｓｔｅｒｄａｙ』の意味や背景が合わさると、おっしゃっていただけた。すごく自分の思いを込めて滑れます」と、選曲の理由を明かした山本選手。この日、初披露となったＳＰは、冒頭の４回転サルコーを含む、全てのジャンプを成功。名曲の世界観を演じきり、８１．７１点で、首位発進を決めました。

「程よい緊張感と、リラックスした気持ちで臨めた。４年前はケガをして、この中部ブロック大会から復帰。まだ（ジャンプは）シングルとか１回転で出場した。そこから４年経って、ここまで戻せた。トップで戦えていることがすごく幸せ」と、試合後、自身の道のりを振り返った山本選手。２５日のフリースケーティングで今季初優勝を目指します。