◇体操　世界選手権女子種目別・ゆか決勝（２４日、福岡・北九州市）

今大会を競技人生の“集大成”と位置づけている東京五輪銅メダリストの村上茉愛選手（２５）が、種目別・ゆかの決勝に出場。大会直前に左足首を負傷し、万全な状態ではなかった村上選手。演技冒頭のＨ難度の大技「シリバス」を成功させると、最後の「後方屈身２回宙返り」も着地をまとめます。

演技後には口元を手でおさえ、感極まる様子を見せた村上選手。１４．０６６をマークし、現役最後の演技で自身４年ぶりの金メダルに輝きました。

さらに村上選手は種目別・平均台でも銅メダル。今大会２つのメダルを獲得し、有終の美を飾りました。

試合後、村上選手は「すごく楽しかった。お客さんがいて、知っている人もいて、感動を与えられることができたら幸せ。試合って楽しいな」と最後の演技を笑顔で振り返りました。

さらに「今日で引退をしようと思っています」と改めて一線から退く意思を表すと「（１９年に）腰をケガしてから引退が近く見えた。本気で上を目指す、メダルを目指すうえで、競技成績が良いときに最終地点を決めようと思った」とコメントしました。

今後については「パリ五輪、ロス五輪でたくさんの日本女子がメダルを取れるように、裏方でお手伝いできるようにと考えている」と指導者として五輪を目指すことを示唆しました。

■写真：ＡＦＰ／アフロ