浦和退団の槙野 サポーターに最後の挨拶
◇サッカー明治安田生命J1リーグ第37節、浦和レッズ 0-1 清水エスパルス(27日、埼玉スタジアム2002)
ホーム最終戦となった試合後、今季限りでチームを退団する槙野智章選手(34)がホームを訪れた観客に向けて別れの挨拶を行いました。
槙野選手は目に涙を浮かべながら、そして浦和サポーターは、槙野選手のユニホームを掲げながら、その様子を見守りました。
以下、槙野選手あいさつ
皆さん、僕が来たのは10年前、2012年にこのクラブに来ました。ホーム最終節、契約上の中で、完全移籍という形になっていない状況ではありましたが、この素晴らしい雰囲気の中で、「残留する」と発言して10年がたちました。ここで過ごした10年間、僕にとって素晴らしい、濃い時間がありました。これまでこのクラブを引っ張ってきた素晴らしい先輩方、素晴らしい指導者、たくさんの方のサポートとバトルの中でここまで成長することができました。
ただ、選手やスタッフの力だけでここまで来られたと思っていません。今日お集まりの方、そしてテレビを通して見てくださっている方々、浦和に関わるすべての方々のおかげで、今こうして皆さんの前で話せると思っています。ありがとうございます。
子供の頃から週末の試合が楽しみでここまで来ましたが、こんなにもきょうという週末が楽しみではない、来てほしくない、そんな日は初めてです。
来シーズン、僕がもうこのエンブレムを着てこのスタジアムでプレーすることはできません。それは本当につらいですし、悲しいし、未だに整理がつかず、考えられません。
11月5日にクラブの方から契約をしないと言われたときから今まで、正解を導き出すことが未だにできていません。“サッカーを続けるか、引退するか”それもまだ決めていません。もう少ししっかりと考えて、どこのチームでプレーするか、どこのチームが僕を必要とするか、しっかりと考えて決めたいと思います。
ここでサポーターの皆さんにお願いがあります。このコロナ禍で去年と今年、声が出せない状況の中でもたくさん僕たちの後押しをしてくださいました。僕の後ろにいる選手たち、特に若い選手たちは皆さんの“We are REDSコール”や“歌え浦和を愛するなら”などたくさんの歌や後押しをまだ見ていません。来シーズン、後ろにいる選手たちが苦しい状況の時に是非熱い後押し、よろしくお願いします。
そして、僕が大好きな勝った後に歌う“We are Diamonds”、西川(周作)選手中心に来シーズンも引き続きやってください選手たち。僕がテレビで皆さんの表情、スタジアムの雰囲気を見て遠くで歌います。
必ずこのスタジアムに、皆さんの前にどんな形になるかわかりませんが戻ってきたいと思います。皆さん、10年間ありがとうございました。
写真:YUTAKA/アフロスポーツ