堀越と関東第一が挑む 高校サッカー・東京
第100回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。一回戦で、東京A代表の堀越は29日に高知(高知)と対戦。一方、東京B代表の関東第一は28日に中津東(大分)と開幕戦で激突します。
11月13日に行われた東京A・B決勝を振り返り、全国での戦いを展望します。
■堀越(2大会連続4回目)
東京A決勝は、2大会ぶり9回目の出場を目指す國學院久我山(準決勝まで3試合7得点1失点)と2大会連続4回目の出場を目指す堀越(準決勝まで3試合5得点無失点)の一戦となりました。
ボトムアップ理論を実践し、選手の主体性を重んじる堀越が序盤から攻撃的なサッカーを展開し、山口輝星選手(3年)が2得点、高谷遼太選手(1年)と前半で3得点をあげます。
しかし後半は一転、國學院久我山が伝統の「美しく勝て」をモットーとしたパスサッカーで塩貝健人選手(2年)、鷹取駿也選手(2年)らの計2得点で1点差に詰め寄ります。
その後も堀越ゴールを脅かし続けた國學院久我山でしたが、終了間際に古澤希竜選手(3年)のゴールを許し4-2で試合終了。堀越が2大会連続で全国への切符を手にしました。
試合後、佐藤実監督は「(1点差に詰め寄られても)キャプテンを中心に落ち着いてやるべきことを整理して反撃のチャンスをうかがうという意思統一ができていた」と選手たちの主体性を評価しました。
2得点をあげた山口選手は「前回大会は青森山田に負けて悔しい思いをした。また全国の舞台に戻って来られたので結果にこだわって楽しいサッカーをしたい」と話しました。
■関東第一(2大会連続4回目)
一方の東京B決勝は、2大会連続4回目の出場を目指す関東第一(準決勝まで4試合11得点2失点)と悲願の初出場を目指す大成(3試合10得点1失点)の一戦となりました。
最初に点が動いたのは後半14分、関東第一コーナーキックの場面。用意したサインプレーで肥田野蓮治選手(3年)のクロスにキャプテンの池田健人選手(3年)が頭で合わせ、先制ゴールを決めました。
さらに後半33分、関東第一はカウンターで肥田野選手が左サイドへ展開すると、若松歩選手(3年)が中央へ正確なクロスを上げ、本間凜選手(2年)が頭で合わせて追加点を決めました。
大成はその後何度も敵陣へボールを運ぶも、後半39分にはJ2町田内定のGKバーンズ アントン選手(3年)が退場するなどハプニングもあり、得点することができず2-0で試合終了。関東第一が2大会連続4回目の全国出場を決めました。
試合後、小野貴裕監督は試合を振り返って「選手達が落ち着いて試合を進めてくれたので、選手を信じて試合を見守れました」とコメント。キャプテンの池田選手は全国大会に向けて「全国でもしっかりと良いプレーをして、優勝を目指して全員で頑張っていきたい」と話しました。
【近年の東京都代表の成績】
94回大会で國學院久我山が準優勝。94・95回大会で駒澤大高、99回大会の堀越がベスト8に入っています。
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/日本テレビ)