高校サッカー・東京A 13日決勝開催
100回大会を迎える冬の選手権、東京都大会は準決勝まで終了し、Aブロック決勝は國學院久我山高校vs堀越高校に決定しました。
■國學院久我山のスローガン「美しく勝て」
國學院久我山は94回大会、東京都代表として全国大会に出場。77回大会の帝京高校以来、東京勢17大会ぶりに全国準優勝を果たした強豪校です。
今年のエースは3年生の加藤圭裕選手。準決勝の駒澤大学高校戦でもチームに先制ゴールをもたらしました。「自分の役割は前線で攻撃のリズムを作り、点を決めること」と話す加藤選手は、「攻撃は想像力」という監督の指導をピッチで体現する攻撃の中心で、決勝でもゴールに直結するプレーが期待されます。
チームを指揮するのは、1997年からチームを見続けてきた李済華監督。「美しく勝て」のスローガンのもと、卓越した技術と高度な戦術を選手に浸透させてきました。全国準優勝は総監督として見届けましたが「國學院久我山のサッカー文化を盤石なものにする」べく再び監督に就任。欧州の強豪クラブを参考にしているという高度なチーム戦術は必見です。
■堀越のスローガン「ボトムアップ」
堀越高校は、前回大会の東京都大会Bブロック王者。チームとして29年ぶりとなった選手権全国大会では、学校史上初のベスト8進出を果たしました。今大会は他校から警戒される中、2大会連続の選手権出場を目指しています。
チームを率いるのは、就任8年目の佐藤実監督。選手主体のチーム作り「ボトムアップ」理論を採用したチーム運営で、練習メニューや相手の分析、選手起用に至るまで選手に考え、決断させています。
「ボトムアップ」を採用して9年目で、全国8強まで進んだ前回大会を振り返り、「準々決勝・青森山田高校との1戦で『自分たちの準備はまだまだ足りていなかった』と痛感させられた。チームに新たな基準をもたらした」と話した佐藤監督。
その試合に出場した選手が6人残る堀越の注目は、準々決勝で決勝ゴールをあげた2年生の東舘大翔選手です。「(青森山田戦の会場だった)駒沢で何もできなかったこと、一度も忘れたことはありません」とリベンジに燃えるMFは、その悔しさを晴らすかのような狙いすましたシュートでチームを勝利に導きました。
同じく青森山田戦に出場した宇田川瑛琉選手は主将であり、選手主体のチーム作りの中心。ピッチ上から選手交代の指示などを出す姿は「ボトムアップ」の堀越ならではの光景です。
東京Aブロック決勝は11月13日(土)午前11時から行われます。
取材:川畑一志(日本テレビアナウンサー)
※写真左上が國學院久我山高校、左下が堀越高校、右は川畑一志アナ