【陸上】「同じ学生には絶対に負けない」駒大の鈴木主将が自己新で5000m日本選手トップ ホクレンDC千歳
■駒大の鈴木主将が王者のプライドを見せる
3000mを8分2秒で通過すると、実業団の外国人選手4人を先頭に、松枝博輝選手(富士通、順天堂大学OB)、吉居選手、鈴木選手と続きます。
「6月末まで合宿をしていて、そこまではあまり調子が良くなかったんですけど、7月に入ってから良くなってきた。これなら学生記録(日本選手学生記録の13分19秒00)は絶対にいけると思っていました」と、この大会に向けて調子を上げていたのは鈴木選手でした。
4000mを前に松枝選手と吉居選手がおくれをとっても、鈴木選手は単独で外国人選手に食らい付きます。しかし、ペースアップを試みようとしたものの、「風があったので、思ったよりもペースが上がらなかった。ラストをしっかり上げて、記録を出そうと思ったんですけど、外国人選手に置いていかれてしまった」と振り返るように、残り2周からじわじわと外国人選手に離されてしまいました。
結局、5位でフィニッシュ。記録は、日本選手学生記録には届かなかったものの、13分24秒55と自己記録を3秒更新しました。それにもかかわらず、「自己ベストの更新という最低限の目標は達成できましたが、学生記録には全然届かなかったので、まだまだ満足はできません」と、レース後は悔しさをあらわにしていました。
鈴木選手には2022年度に大学駅伝三冠を成し遂げた駒澤大学の主将としてプライドがあります。「みんなに『レースに出たら絶対に学生には負けるな』って言っているので、吉居君や早稲田の二人には絶対に負けないという気持ちで走りました」と鈴木選手。記録には悔しさを覗かせたものの、勝負という点では有言実行の走りを見せました。
「ここまでは個人の結果を重視していた部分もありましたが、これで一区切りがついたので、ここからはチームとして成果を出すために駅伝に向かっていきたいと思います」 いよいよ試練の夏合宿へと突入。史上初の2年連続大学駅伝三冠へ、「前半戦は(チームとして)良かったが、それで安心していたら足をすくわれてしまう」と、気を引き締め直していました。
■大学生ランナーに好記録続出
その他の大学生は、吉居選手が13分33秒39で10着、山口選手が13分35秒35で12着、伊藤選手が13分37秒19で13着と、いずれも自己記録には届きませんでしたが、悪条件にもかかわらず、好タイムで走り切りました。
また、他の組では、花岡寿哉選手(東海大学)が13分41秒31、溜池一太選手(中央大学)が13分39秒85、吉中祐太選手(中央大学)が13分44秒09、村松敬哲選手(東京国際大学)が13分52秒22、浦田優斗選手(中央大学)が13分52秒77と自己新記録を樹立しています。