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箱根駅伝注目ルーキー吉岡大翔選手 高校ラストレースで3000m高校歴代2位

2023年3月26日 13:57
箱根駅伝注目ルーキー吉岡大翔選手 高校ラストレースで3000m高校歴代2位
3000mレースでゴールする(右から)山口智規選手、吉岡大翔選手、三浦龍司選手
埼玉県所沢市の早稲田大学織田幹雄記念陸上競技場で行われた「TOKOROZAWAゲームズSpring2023」一般男子3000m1組は25日、長野・佐久長聖高校の吉岡大翔選手(3年)が、高校歴代2位となる7分58秒18をマークし2着に入りました。

1着は早稲田大学の山口智規選手(1年)で、こちらも7分57秒68の自己ベスト。順天堂大学の三浦龍司選手(3年)は7分58秒61で4着でした。

前日までの春の陽気から一転、冷たい雨の降る中でレースはスタート。序盤、石川・遊学館高校のジョンソン・モゲニ選手(3年)を先頭に、1000mは2分37秒で通過。その後、三浦選手が集団の前に出て、吉岡選手は4~5番手でレースを展開。2000mを5分23秒で通過しました(この間の1000mは2分45秒)。

ここから山口選手が一気にペースアップし、後続を引き離しにかかりました。残り1周の鐘が鳴り、山口選手は先頭を維持するものの、一時は10mほど離されていた吉岡選手が猛然と差を詰め、追いつくかに見えましたが、ラスト勝負で山口選手が振り切りました。

■吉岡選手「力がついてきている」
レース後「力がついてきている。最低限7分台を出せたのは、シーズンインとしてはいい滑り出しです」と語った吉岡選手。すでに入学予定の順天堂大学でトレーニングを始めており、この日は佐久長聖高校のユニホームでの最後のレース。「練習量が増え、疲労もある中で自己ベストを出せたのは力がついてきているのかな」と、いい感覚をつかめたようです。

2月18日にはオーストラリア・バサーストで開催された世界クロスカントリー選手権U20男子(8㎞)に出場したものの、途中棄権という結果に終わっていました。その雪辱を果たした意味で、「3000m(高校)歴代2位という結果で、高校最後のレースをいい形で締めくくれたと思います」と話しました。

先輩になる順大の三浦選手について、「身近な目指すべき人です。練習でも、ラストのスプリントでは全然歯が立ちません」と語る一方、「三浦さんのあのスパート力があれば、自分もトップレベルで勝負できるようになります。『憧れだけで終わらない』ように頑張りたいです」と意欲を見せました。

■山口選手「学生トップを目指したい」
一方、自己ベストで1着に入った山口選手は、「三浦選手や吉岡選手と勝負できるのが楽しみでした」と話しました。

ウォーミングアップの時は「調子がよくない」と感じていましたが、2000mでペースが落ちた時に「すごく余裕ができました」と思い切ってスパート。残り1周で吉岡選手に迫られた時は「自分の体が動けていなかったので、恐れながら走っていましたが、何とか逃げ切れてよかったです」と話しました。

山口選手は、2025年に東京で開かれる予定の世界選手権で、5000m日本代表を目標に掲げています。これまでは、勝負のかかるレースで力を発揮できない点を課題にしていたといい、「きょうのレースはその点を大事に挑みました。勝ち切ったイメージと、それまでの過程を忘れずに、学生トップを目指したい」と語りました。

■三浦選手「まずまず」
4着に入った三浦選手は「ちょっとキレがなかった気もしますが、シーズン初めとしては、まずまずです」と落ち着いて話しました。

期待の吉岡選手については「やはり強いな」と感じたようです。今期の順大は『ダブル主将体制』を取り、藤原優希選手(3年)とともに三浦選手が就任。「僕の海外遠征の事情も考え、そういった形をとりました」と経緯を説明しました。

これからうまく作動していきそうな雰囲気だといいます。「強い新入生も加わり、僕たち上級生としてはありがたいし、心強いです。下からの突き上げで、学年関係なくみんなが波に乗っていくことが大事かなと思います」と、主将としてチームをけん引していく意欲を見せました。
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