第106回全国高校野球選手権秋田大会は21日、決勝戦が行われ金足農業が6年ぶりの甲子園出場を決めました。

金足農業の先発は、第100回大会で甲子園準優勝したときのエース・吉田輝星投手の弟である吉田大輝投手。準々決勝までの3試合で完投しており、準決勝での登板はありませんでした。

試合が動いたのは2回、金足農業は6番・吉田投手のライト前へのヒットを皮切りに5者連続ヒットで3点を先制します。対する秋田商業は直後の3回、2アウト2、3塁のチャンスから4番・ 倉内悠斗選手の2点タイムリーヒットで1点差に食い下がります。

その裏には金足農業の5番・相馬英典選手にソロホームランが飛び出しリードを2点に広げますが、5回には秋田商業が相手のエラーから1点を奪い再び1点差に詰め寄ります。

7回、球数が100球を超えた吉田投手を秋田商業打線が攻め立てます。フォアボールと2つのヒットで1アウト満塁と一打逆転のチャンスを迎えますが、続く打者がサードへの併殺打となり無得点に終わりました。ピンチをしのいだ金足農業はその裏、フォアボールとワイルドピッチで2アウト2塁のチャンスを作ると、3番・薮田龍人選手にタイムリーヒットが生まれ待望の追加点。リードを再び2点に広げます。

秋田商業は続く8回、ヒットとエラーから1アウト3塁のチャンスを作ると、犠牲フライで1点を獲得。再び1点差にまで詰め寄ります。しかしその裏、金足農業の吉田投手がセンターへのヒットで出塁。2アウト2塁とチャンスを作ると、那須慎之介選手がタイムリーツーベースヒットで金足農業がまたも2点差に広げます。

しかし9回、秋田商業が連打に守備のミスも絡めて再び1点差へ。さらに1アウト満塁とされますが、吉田投手がこのピンチをしのぎました。

勝利した金足農業は、オリックスで活躍している吉田輝星投手を擁し甲子園準優勝して以来、6年ぶりとなる甲子園出場が決定。吉田投手はこの試合、9回154球の完投で甲子園への切符を手にしました。