堀米雄斗 パリ五輪出場へピンチ?Xゲームズ2冠も五輪選考対象大会で不振
■代表は各国最大3人・・・まずは日本人6番手以内で最終選考へ
パリオリンピックでは(開催国・ユニバーサリティ枠の2枠除き)各種目ランキング上位20名までが出場できますが、1つの国・地域から出場できるのは3名まで。
また、2024年1月の大会が終わる段階であるフェーズ1で、全体44位(各大陸代表・開催国・ユニバーサリティ枠も含む)かつ・日本人上位6人に入っていなければ、2024年2月以降の最終選考であるフェーズ2のオリンピック予選シリーズに進むことができません。
7月27日時点のオリンピック選考ポイントのランキングで18位の堀米選手は、日本選手の中で5番手。44位以内には合計8人の選手がランクインしており、日本人同士のサバイバルが激化しています。
東京五輪で共に出場した白井空良選手は安定した成績で、6月の大会は銀メダルを獲得し現在ランク5位。また、12歳の若さで世界選手権銅メダルの小野寺吟雲選手は3戦中2戦のみの出場でランク6位のポイントを稼いでおり、ライバルたちが活躍を見せています。
堀米選手は2024年1月までの残り3大会で好成績を収め、まずは日本人上位6人以内をキープする必要があります。
■最終選考「オリンピック予選シリーズ」で大逆転も可能か
2024年2月~6月にIOCが主催する「オリンピック予選シリーズ」ではBMXフリースタイル、ブレイキン、スポーツクライミング、スケートボードの4競技が同時開催されます。
この期間に3大会が行われるとされていますが、開催地・開催日は未だ公表されていません。また、オリンピック予選シリーズの付与ポイントや、それより前の大会で得たポイントの合算方法も発表されていません。
このポイントの比重によっては、最後の3大会で大逆転を狙える可能性もあるとされています。
全ての大会を終え、各種目ランキング上位20位以内かつ日本人上位3人に入れば、パリ五輪への切符を手にします。
■勝利へのカギは“勝負技を隠して戦う”
採点内容の詳細は公表されていませんが、自分の色、“スタイル”をいかに出すかという、印象の部分も評価につながるスケートボード競技。
「人がやらないトリックは高評価」と話すのは日本代表監督の西川隆さん。「私見ですが、東京五輪後メダリストたちに対して(採点が)厳しい感じがしなくはない。当時と同じことをしていても厳しめに評価され、あまり点数が出ないなという雰囲気がある。堀米選手は、成長していないんじゃない?と思われている可能性はあります。西矢椛選手や四十住さくら選手も、この滑りでこれだけしか点が出ないの?という感じはある」と分析しています。
次々と新技が生み出される中で、それを他の選手にマネされるリスクもあるスケートボード。パリ五輪本番まで、勝負技を上手く隠しながら予選を戦っていく必要があります。
堀米選手自身は、2023年世界選手権で予選落ちした要因を振り返り「これまで(シードで)予選に出場せず準決勝から滑っていて、トリックチョイスを間違えた。点数の出方も変わってきているし、全力を出し切らないと勝つのが難しいくらいレベルもどんどん上がってきている、技もどんどん増やして行きたい」と話しています。