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「飛び降りた瞬間『ああ~』って」レジェンド葛西紀明も“プレッシャー” W杯予選敗退の原因を分析

2025年2月15日 7:01
「飛び降りた瞬間『ああ~』って」レジェンド葛西紀明も“プレッシャー” W杯予選敗退の原因を分析
札幌でのワールドカップに出場する葛西紀明選手(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
◇FIS スキージャンプワールドカップ2025 札幌大会(14日、大倉山ジャンプ競技場)

スキージャンプ、52歳のレジェンド葛西紀明選手が、ワールドカップ札幌大会の予選に出場し、97mで予選敗退。本戦に進んでいれば自身が持つワールドカップ個人最多出場のギネス世界記録(578試合)を更新しましたが、更新は次回にお預けとなりました。

葛西選手は試合後、「悔しすぎて悔しすぎて。気持ちがどっかに飛んじゃいました」と苦笑い。

ジャンプ失敗の原因を「いろいろなプレッシャーがあったなという風に思いますね。練習通り飛べばなんのことはない、予選は通るという感じだったのですが、ワールドカップや日本のトップジャンパーが来たということでもっともっと頑張らないとなというプレッシャー。あとは予選を通らなきゃならない。練習でもあまりいいジャンプができていなかったので、失敗したらどうしようという3つのプレッシャーが変な感じになってしまって、大失敗につながってしまいました」と分析。

世界のトップジャンパーたちが、練習から140m超えのジャンプを飛んでいたこともプレッシャーにつながったといいます。

直近の国内大会を2週連続で優勝していた葛西選手。「毎日ランニングは欠かさずやってきて、メンタル的にも非常に良い状態まで来ていましたし、体の状態も良かったですし、ここに合わせてきたのですが、すべてが水の泡になりました。失敗しなければ全然楽に通過できる調子でしたので、飛び降りた瞬間に『ああ~』ってがっくり来ましたね」と苦笑いも見せました。

また、今大会ではソチオリンピック(2014年)の金メダリストであるカミル・ストッフ選手ら海外選手とも交流。海外選手に自身の名前が浸透していることについて、葛西選手は「すごくうれしいですね。日本のみならず海外の方にもそうやってリスペクトされていることがうれしいですし、僕が頑張っていることでジャンパーが引退せず、もっと長く続けていきたいという気持ちを持って頑張ってもらえたらいいなと思っています」と語っています。

ギネス世界記録更新のかかる16日の予選に向けては「もう少し集中しないとだめだと思いますし、この悔しさを思い切りぶつけて、予選をしっかり通りたいと思っています」と意気込みました。
最終更新日:2025年2月15日 7:01