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【前日会見全文】宇都宮 去年の無念を晴らすか、琉球 西地区初の優勝か Bリーグファイナルあす開幕

2022年5月27日 19:57
【前日会見全文】宇都宮 去年の無念を晴らすか、琉球 西地区初の優勝か Bリーグファイナルあす開幕
28日から開幕する「Bリーグファイナル」 前日の記者会見に臨んだ琉球・今村佳太選手(右)岸本隆一選手(中央右)、宇都宮・比江島慎選手(中央左)J.スコット選手(左)

28日、プロバスケットボールリーグ・Bリーグの年間王者を決める「Bリーグファイナル」が開幕。

今年は、リーグ最多勝率をあげ、初のファイナル進出を果たした沖縄を拠点とするチーム「琉球ゴールデンキングス」と初年度の優勝以来、2年連続のファイナル進出を果たした栃木を拠点とする「宇都宮ブレックス」が対戦。

前日、両チームのHC(ヘッドコーチ)と主力選手らが会見に登場、意気込みを語りました。

【登壇選手】
琉球 桶谷大HC・岸本隆一選手・今村佳太選手
宇都宮 安齋竜三HC・比江島慎選手・J.スコット選手

▽以下、会見の主な質疑応答

――今の心境は?

宇都宮・安齋HC
「ファイナルまで来るまで、チーム全体で頑張ってきたので、やることをしっかり準備して、琉球に思いっきりぶつかっていく。チャレンジできるというので、わくわくというか楽しみにしています」

宇都宮・比江島選手
「ここまでくるのにすごくタフな道のりでした。でも自信をもってここまでやってこれたので、あとは今までやってきたことをファイナルでぶつけるだけ。ファイナルという舞台を楽しんでやっていきたいと思います」

琉球・桶谷HC
「レギュラーシーズンから1試合1試合成長して、チャンピオンシップに入って、いろんなプレッシャーがある中で、ホームコート(での試合)がありましたし、沖縄アリーナというのがあって、その中でかなり大きなプレッシャーの中で連勝できてやっとここにたどり着いた。ここからはバスケを楽しんで自分たちのやるべきところというのをフォーカスしながら戦えたらなと思います」

琉球・岸本選手
「今シーズン、チームの中でもそうですし、試合でも本当にタフなことがいっぱいあったけど、自分たちは歩むべきプロセスをしっかり歩んであすのファイナルを迎える。自分たちのベストを尽くせるようにしっかりとまた準備していきたいと思います」

――2戦先勝の初戦、その大事さをどのように捉えていますか?

宇都宮・スコット選手
「ゲーム1の入りはとても重要になってくるので、エナジー・努力をしっかりもってゲーム1に臨みたい。自分たちは去年のファイナルのゲーム1で勢いを千葉に与えてしまった印象があるので、そこから学んでしっかりうまくゲーム1の入りをしっかり大事にしていきたいなと思います」

宇都宮・比江島選手
「去年のファイナルは経験していますし、初戦負けてしまってそのまま負けてしまった。今年のチャンピオンシップはいい(試合の)入り方ができていますし、この勢いのまま第1戦もしっかりやっていきたいなと思います」

琉球・今村選手
「データからしても初戦をとったチームが勝ち上がるというのは出ていると思うんですけど、データ以上に1戦目をとることによって自分たちのバスケットボールの展開ができて勢いに乗れる。本当に大事な1戦になると思うので、しっかり準備していくことが大切かなと思います」

琉球・岸本選手
「勢いを生むのはすごく大事だと思っているんですけど、プレッシャーのかかる時間も立ち上がりに関わらず試合を通して多くあると思う。いかに普段通りに自分たちがプレーできるかがキーになってくると思うので、特に試合の入りというところを変に構えず、気負わず、普段通りにしっかり入っていけたらと思います」

――勝つためのポイントは?

宇都宮・安齋HC
「比江島選手とスコット選手の普段通りの貢献があれば勝てると思います。具体的には比江島選手はオフェンスで素晴らしい活躍を見せてもらっているのでディフェンスもしっかり頑張って、そこからの勢いを生んでほしいです。スコット選手はリバウンドとディフェンスの部分では本当に鉄壁だと思うので、走って気持ちよくプレーしてほしい」

琉球・桶谷HC
「比江島選手はこのチャンピオンシップかなり当たっていて、得点もアシストもチームの要になっているので、そこを簡単にプレーさせたくない。チームとして僕たちは、岸本選手・今村選手はもちろんなんですけど、ボールシェアしながらどこからでも点が取れるので、オフェンスは自分たちのいい形を作ってしっかりディフェンスにつなげていきたい」

――ファイナルでみてほしいプレーを教えてください

宇都宮・比江島選手
「大前提として、ディフェンスから入るというのはもちろんあるんですけど、自分の持ち味はドライブであったり、チームに勢いを与えるプレー。大事な場面で仕事ができるように頑張りたい」

宇都宮・スコット選手
「ディフェンスからしっかり入っていかなければいけないので、ディフェンス面でしっかりエナジーを持ってコートでしっかりエナジーを出していきたい。この気持ちを全面に出して、ここまで来たらコート上に全てを出し切るだけだと思いますので、気持ち的にも身体的にも自分の持てるものをすべて出し切りたい」

琉球・岸本選手
「オフェンスのところでいうと僕はスリーポイントが得意なので、そこをしっかり出していければいいかなと思います。ディフェンスのところもしっかりプレッシャーかけて、1対1でゲームが決まる訳ではないので、チームディフェンスのところもしっかり自分で意識していけたらいいかなと思っています」

琉球・今村選手
「宇都宮のウイングプレーヤーとマッチアップさせてもらうので自分でもハードにディフェンスしていきたい。オフェンスの面ではチームとしてしっかりいいことを自分が率先してやり続けたいなと思います。その流れで自分のスリーポイントシュートも武器だと思っているので、そこを積極的に狙っていきたいと思います」

――今季の宇都宮は外国籍選手の移籍やコロナで苦しい状況もあったと思いますが、ここまで勝ち上がれた要因はどこですか?

宇都宮・安齋HC
「厳しいシーズンというか、チームも新しくなって挑戦・チャレンジのシーズンだったんですけど、失敗・負けもありましたし、それらを糧として成長し続けられているというのが一番の要因」

――去年もファイナルに進出したチームだけに、ファイナルまでを見据えたチームマネジメントしてきましたか?

宇都宮・安齋HC
「ファイナルまでは見据えていないですね。まずチャンピオンシップに出たい、出なきゃいけないという責任みたいなものはもちろんありましたけど、やっていく中で、レギュラーシーズン後半からやるべきことをやれば宇都宮も上までいけるんじゃないか、すこし自信みたいなもの湧いてきました。けど、基本的にはファイナルは見据えてはいなかったですね」

――西地区初めてのファイナル進出となりました。東地区に勝ちたいという気持ちがありましたか?

琉球・桶谷HC
「世間的にはそういう風にずっと言われて、ただ、自分たちの目標が『日本一になる』というのがあって、それに対して短期的な目標、中期的な目標をしっかり自分たちがクリアしながらここまで上がってきた。西地区代表というか、キングスとしてしっかりファイナル、期待に応えられるように精一杯戦いたいなと思います」

――キングスが勝てば、リーグ全体にとってどんな意味を持ちますか?

琉球・桶谷HC
「なかなかそこまでは考えたことがないんですけど、まず自分たちが本当にポジションの勝負になると思うので、勝ち急ぐことなく、優勝だけ目指すのではなく、目の前のことをしっかりやり続けること。そのために岸本選手も言ったんですけど冷静に正しいプレーをやり続けること。そういう環境を僕たちが作ることが重要」

――昨シーズンプレーしてみて、のファイナルの雰囲気はどうだったですか?

宇都宮・比江島選手
「そこまで詳しく覚えてはいないですけど、去年はいろんなプレッシャーを感じながら緊張感もあったりして、なかなか思い通りなプレーができなかった。いかに普段通りにリラックスしてやれるかというのがキーになる。そういった部分では僕らが1回経験しているので、今年のファイナルは少し余裕を持ってやれるんじゃないかなと思います」

――セミファイナルまで得点の意識が高かったと思いますが、ファイナルでも見せたいと思いますか?

宇都宮・比江島選手
「調子よく今まで来られているので、ファイナルでも引き続きやっていけば勝利が見えてくると思うので、しっかりやっていきたい」

――スコット選手はかつての所属・琉球とのファイナルになりますが、琉球と対戦するというのはどう感じていますか?

宇都宮・スコット選手
「琉球のチームにはもちろん尊敬がある。過去に自分がプレーしていた仲間たちもいる。琉球がファイナルに進出できたのは自分もうれしく思いますけど、ここまでくるとチャンピオンシップ、お互いになんとしても優勝したいという気持ちでプレーしていると思います。自分も今年は絶対に優勝をタイトルをとりたいと思っているので頑張っていきたいと思います」

――琉球の強力なインサイドにはどう立ち向かっていきますか?

宇都宮・スコット選手
「アグレッシブにしっかりプレーするだけかなと思います。それはリバウンドでもディフェンスでもブロックショットでも。琉球のビッグマンの選手たちも激しくプレーしてくると思いますので、その激しさに負けないようにそれ以上の激しさを出していけるようにプレーしていきたい」

――岸本選手は沖縄出身で地元・沖縄のチームでつかんだファイナル。そこへの思いはどうですか?

琉球・岸本選手
「過去4シーズン立てなくて悔しい思いをしていたので、その思いを明日からの試合にぶつけていきたい。スコット選手は元チームメートでこういう舞台で戦えるというのは感慨深い。ただお互いにいいプレーして自分たちの持ち味を出しながら、その先に勝利・結果がついてくると思うんですけど、バスケ以上の何かを表現できたらいいかなと思います」

――長くプレーしているからこそ分かるチームの注目・高まり度はどうですか?

琉球・岸本選手
「セミファイナルを突破したことが沖縄県民一同すごく喜んでいましたし、先日スーパーに行ったら、ちょっとおばちゃんがサービスしてくれたり。僕らは見返りを求めてやっている訳ではないですけど、地域の方々が自分のことのように喜んだり悲しんだりしてくれることに僕らは一番プライド持って。今季に限らず、10季目で僕はずっとそういう思いを持ち続けて戦っているので、自分たちにとってもいい結果が勝ち取れるように戦っていけたらと思います」

――今村選手は攻守の活躍が期待されますが、先ほど守備のことを話していました。具体的にどういったことを意識でプレーしていきますか?

琉球・今村選手
「自分のマークマンもそうですけど、一人で守り切れるとは思っていない。チームディフェンスの中で自分がフィジカルにいく部分もあれば、駆け引きする部分もあるんですけど、その辺を楽しみながら、自分としてはチームディフェンスとして堅いディフェンスをしたいと思います」

――今の調子はどうですか?

琉球・今村選手
「セミファイナル終わった時点は疲れたんですけど、Bリーグになってから琉球というチームがセミファイナルで阻まれてきて、ここはゴールじゃない。壁を越えたいという思いでやってきたのがいい結果につながったので、このモチベーションのままファイナルに臨みたいなと思います」

――今年は沖縄本土復帰50周年、このタイミングで日本一の可能性があるのは琉球の一員としてどんな特別な意味を持つと考えていますか?

琉球・岸本選手
「こういうのも何かの縁だと思っていますし、(本土)復帰50周年ということで沖縄のバスケットボールは日本はサイズがないと言われている中、沖縄のバスケットボールの歴史もサイズがないというところから始まって、今みんながアイデア出して、アプローチしてこういう舞台に来たと思っています。今まで歴史をつないできた人たちの思いを背負って戦っていけたらと思っていますし、自分たちが優勝することによってその方たちも報われるかなと思うので、そういう気持ちをしっかりもって明日戦っていければなと思っています」


Bリーグファイナルは28日から東京体育館にて行われます。