天然発揮?鈴木夕湖がまさかの“石忘れ” 最年長メダル石崎琴美の存在 カーリング女子日本×上田晋也 ~後編~
■「琴美ちゃんを手ぶらで帰すわけには…」チーム支えた最年長の存在。
準決勝のスイス戦後、吉田知那美選手のコメントが話題となりました。
「琴美ちゃん(石崎琴美選手)を手ぶらで帰すわけにはいかなかった」
銀メダル獲得を陰で支えたリザーブの石崎琴美選手は、メンバーが帰ったあと深夜までひとり残り、会場でストーンのチェックを行います。「ナイトプラクティス」と呼ばれ、試合で使うストーンを1つ1つ投げて曲がり具合を確認。ストーンと氷の相性などをチェックし、その情報をチームに共有する重要な仕事です。
チーム最年長43歳の石崎選手は、2002年のソルトレークシティ五輪と2010年バンクーバー五輪に出場。一時引退しましたが、2020年にロコ・ソラーレの5th(リザーブ)として現役復帰していました。北京五輪で試合への出場はありませんでしたが、「チームを支えた石崎選手のためにメダルを獲得したい」という思いが、吉田選手の言葉として出たのです。
上田晋也
「本当に絆が深いんだなって思ったのですが、石崎選手、準決勝の試合後に「琴美ちゃんを手ぶらで帰らせるわけにはいかねー」っていう発言がありました。それほど頼りにされてたんだなと思いましたがどんな五輪になりましたか?」
石崎琴美
「選手として12年ぶりに出た五輪ですが、このチームだからこそ5thという役割を受けたいと思いました。できるだけチームを支える立場でいたいと思った。そんな中、メダルなんて私もいただけるなんて本当に4人に感謝しています」
石崎選手は43歳1か月で銀メダルを獲得し、日本勢最年長記録を更新。これまでの最年長記録は2014年ソチ五輪スキージャンプ葛西紀明選手の41歳8か月でした。
■鈴木夕湖選手が北京五輪でまさかのミス!?真相は?
ブラシで氷を掃いてストーン(石)の距離などを調整する「スイープ」。日本が世界に誇るスイーパーがセカンドの鈴木夕湖選手です。身長146cmと小柄ながら、試合終盤でも落ちないスイープ力で世界から「クレイジースイーパー」と評されています。さらにセカンドとして、自チームの石を置いたり、相手チームのストーンを弾き出したり、試合の流れを作る重要な役割も担っています。中国戦でのショット成功率91%はチームNo.1。そんな鈴木選手が、北京五輪であるミスをおかしていたといいます。
上田晋也
「鈴木選手もムードメーカ―だったんだろうなと思います。以前、『しゃべくり007』に出演してくれて、スタジオでお会いしたときは、『結構天然だ』と言ってましたが、今大会は天然的なことやっちゃいましたか?」
鈴木夕湖
「いや、大丈夫だったよね?」
吉田夕梨花
「なんか、すごい石を間違えてたよね?」
上田晋也
「石、間違えてた?どういうことです?夕梨花選手、教えて?どういうことです?」
吉田夕梨花
「自分の使う、(試合で)投げる2投の石って決まってるんです。(石崎)琴美ちゃんが、わざわざナイトプラクティスで『この石は藤澤選手、この石は吉田知那美選手、この石は鈴木夕湖選手、この石は吉田夕梨花選手』と言っていたやつをとことん間違えた。しかも、手に書いているのに間違えるんですよ」
上田晋也
「よくそれで『何もやってない』って言えましたね!鈴木選手、ほかにはあります?『自分のあのスイープは良かった』とかいうのは?」
鈴木夕湖
「えーなんかあったかな(笑)?」
上田晋也
「吉田夕梨花選手は、印象に残っている自分のベストショットとかはありますか?」
吉田夕梨花
「自分ならあれです。準決勝(スイス戦の)ラストエンドのウィック2本です」
藤澤五月
「吉田夕梨花のときって、相手の石を出せないですけど、ずらすっていうショットがすごく難しいです。でも、あの試合のあのショットはもう100パーセントで決めてくれたので、勝ちがほぼ決まったようなものでした」
上田晋也
「じゃあ、皆さんのベストショットは、鈴木さんが石を間違えたショットで入れておきます(笑)!」
吉田知那美
「お願いします」
上田晋也
「本当に長い間どうもおつかれさまでした!ゆっくり休んでください!また他の番組でもお会いしましょうね。おめでとうございます」
一同
「ありがとうございます!」
上田晋也
「明るいな!ロコ・ソラーレに入りてーなー」
吉田知那美
「社長に言っておきます!」
わずか10分というインタビュー時間でも、多くの話題を提供してくれたカーリング女子日本代表のロコ・ソラーレ。4年の時を経て、メダルの色は銅色から銀色へと変わり、史上初の快挙を成し遂げ、日本国内に再びカーリングブームが起こりそうです。