【高校サッカー全力新聞】「サッカー王国のテクニック軍団」静岡学園
■「静学から世界へ」今年も高卒プロ内定者を輩出した文武両道の進学校
今年、J1川崎にFW神田奏真選手、J2東京VにGK中村圭佑選手、J2徳島にMF高田優選手と、プロ内定を3人輩出した静岡学園高校。全国選手権を戦う高校の中で、プロ内定3人は最多人数(11月末時点)で、高卒プロ内定は5年連続となりました。
「勝利だけを目指すサッカーではプロ選手は育たない」と話す川口修監督。井田勝通前監督が植え付けた伝統のテクニックサッカーを受け継ぎ、日本一に輝いた98回大会以降は「静学から世界へ」という思いを持ち選手と向き合っています。
胸に秘めていた“欧州チャンピオンズリーグで活躍する選手を育てたい”という願望は、スコットランドのセルティックFCでプレーする旗手怜央選手が叶えました。ずば抜けたテクニックとアスリート能力を兼ね備えた“世界で通用する選手”。いわゆる「旗手越えの選手」を本気で育てたいと語りました。
一方近年は、学力の高い選手が増え、進学校の一面も併せ持つ静岡学園。2017年度には初めてサッカー部から東京大学現役合格者が誕生。102回大会の全国選手権メンバーの中には、大会後に一般受験で難関私立大学を受験する選手もいます。まさに文武両道のテクニック集団が全力で挑む全国大会です。
■「サッカー王国のテクニック集団」静岡学園
その全国選手権初戦に誕生日を迎える、J1川崎内定エースの神田奏真選手。静岡県大会はケガで出場することができず「仲間が全国に連れてきてくれた」と感謝を口にしました。
すでにリーグ戦では復帰し、川口監督も「彼の存在感は相手にとって必ず脅威になる」と期待します。12月29日のバースデー。神田選手は「怪我で戦えなかった時間は苦しかった。初戦でハットトリックを決めます」と、メモリアルゴールを誓います。
全国選手権に向けてよりパワーアップした「テクニック集団」静岡学園に注目です。
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/静岡第一テレビ)