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楽天の快進撃を支える小郷裕哉 1年前の"涙"を力に変える 球団初の交流戦制覇へ

2024年6月10日 10:51
楽天の快進撃を支える小郷裕哉 1年前の"涙"を力に変える 球団初の交流戦制覇へ
6月5日の阪神戦=甲子園球場、9回に逆転3号2ランを放った楽天の小郷裕哉選手(写真:時事)
楽天は交流戦4カード連続勝ち越しで、9日までの試合を終えて9勝3敗の単独首位。チームの快進撃を支えているのは6年目外野手の小郷裕哉選手です。

昨季は自己最多となる120試合に出場し、初の2桁本塁打をマーク。今季も全57試合に出場し、打率.276、4本塁打、21打点の成績でチームを引っ張っています。

交流戦でも存在感を発揮。5日の阪神戦では、1点を追う9回2アウト2塁の場面で小郷選手が、阪神のクローザー岩崎優投手から土壇場で逆転ツーランホームランを放ちます。甲子園球場に響く「あと1人」コールを静寂に変えました。

「僕自身、去年タイガース戦で悔しい思いをしているので」

ヒーローインタビューで語った“悔しい思い”とは、1年前の試合。昨年6月8日、本拠地で阪神を迎えた一戦で、1点リードの8回にライトを守る小郷選手がフライを落球。そこから一時逆転を許す展開となります。それでも9回に小深田大翔選手が逆転サヨナラスリーランホームランを放ち、劇的な勝利を飾りました。ネクストバッターサークルにいた小郷選手は、歓喜の輪の中で1人大号泣。チームメートに抱き抱えられる様子がありました。

「去年から成長した姿を見せられるように、という思いで気合入れてやっています」

ここまで交流戦では、打率.300、2本塁打、11打点の成績。9日終了時点で打点は12球団トップを記録しています。

楽天の交流戦初制覇へ、11日からは巨人、広島と本拠地で6連戦を予定。涙を力に変えた27歳の活躍に注目です。