順天堂大 予選突破も選手は涙止まらず...次点とわずか“1秒差”「絶対に走りでチームを引っ張っていくんだ」ケガから復活の4年浅井がチームを救う
箱根駅伝予選会が19日に行われ、順天堂大学はボーダーライン上の10位で突破。11位東京農業大学とはわずか“1秒差”の戦いに、選手たちはこぼれる涙を止められませんでした。
ハーフマラソン(21.0975キロ)を各校最大12人が走り、上位10人の合計タイムで争う予選会。全43校の内、わずか10枚にしか与えられない切符を目指した戦いでした。
順天堂大学は、10キロ地点で10位。17.4キロ地点でも10位で、11位の大学と3秒差と厳しい戦いでした。
そんな中、4年生の浅井皓貴選手は、最後までタイムを稼ごうと激走。日本人2位で全体14番目に入る1時間03分49秒のタイムで駆け抜けました。
結果発表の際は、最後の10番目に呼ばれ選手たちは歓喜。予選敗退も覚悟していたのか、安堵(あんど)した選手たちは、次々と泣き崩れました。
11位の東京農業大学とはわずか“1秒差”。涙も交じる歓喜の輪の中で、「浅井くんのおかげだよ」との声がかけられる様子もありました。
浅井選手はレース中「やばいかなという焦りがあった」と話しますが、「1秒でも稼ぐという役割があったので、最後まで出し切ることができた」と振り返りました。
今季は3月の学生ハーフ以降、ケガのためレースの出場はなし。6月の全日本大学駅伝の予選会は、浅井選手の欠いた順天堂大学は17位と大惨敗しました。
浅井選手は「ケガで夏まで走れず、何しているんだろう」と当時の思いを吐露。「絶対に走りでチームを引っ張っていくんだ」と強い覚悟を胸に1秒を絞り出し、まさにチームを救う走りをみせました。
長門俊介駅伝監督も涙を流し、「まだまだ彼らはこんなものじゃない。とりあえずよかった...けっこう複雑な感情が...」と声を震わせます。
「今年、学生たちが立てた目標が“下剋上”なので、(シードを含めて)20番目なので、しっかり下剋上を果たせるように準備をさせたい」と語りました。
順天堂大学は14年連続66回目の出場。優勝11回を誇る伝統校は、この涙を力に変えることができるか。
▽チーム結果※()は個人順位
(14)1:03:49 85 浅井皓貴 4年
(37)1:04:58 87 海老澤憲伸 4年
(50)1:05:12 95 古川達也 2年
(98)1:05:53 96 吉岡大翔 2年
(130)1:06:19 90 堀越翔人 4年
(150)1:06:36 91 大倉靖萌 3年
(174)1:07:01 89 服部壮馬 4年
(177)1:07:02 86 油谷航亮 4年
(196)1:07:17 92 荒牧琢登 2年
(199)1:07:18 93 児島雄一郎 2年