“箱根駅伝仮想5区”は国士舘の山本雷我がV「きょう勝たないと箱根で戦えない」
優勝した国士舘大学の山本雷我選手
箱根の山を舞台にした、山上りのレース、「激坂最速王決定戦2023」が18日、神奈川・アネスト岩田ターンパイク箱根の特設コースで開催されました。
箱根駅伝とコースは異なりますが、小田原料金所から箱根大観山口(アネスト岩田スカイラウンジ)までの13.5キロ、標高差981mを一気に駆け上がるもので、平均勾配7%という、まさに“激坂”と呼ばれる舞台です。
昨年の大会で2位に入った、城西大学の山本唯翔選手(当時3年)は、今年の箱根駅伝で5区を走り、1時間10分4秒の区間新記録の走り。このレースで結果を残した選手が箱根駅伝でも活躍。箱根駅伝“仮想5区”として、今大会も有力校の多くの選手が出場しました。
気温7度という寒さに加え、強い向かい風のなかおこなわれたレースは序盤、これが3度目の出場となった国士舘大学の山本雷我選手が引っ張る展開に。今年1月の箱根駅伝5区で区間11位となった山本選手が速いペースで刻み、隊列はどんどん縦長になっていきます。
2キロ過ぎ、山梨学院大学の弓削征慶選手が山本選手の横につき、前に出ると、今度は4キロ過ぎで山本選手が追いつき、1キロほど並走。2人でレースを引っ張ります。
5キロ過ぎ、弓削選手が山本選手の前に出て、その差をどんどん広げていきます。しかし、弓削選手はカーブのたびに、カーブの内側ではなく、大外をまわってしまうミス。タイムを大幅にロスしてしまいます。
一方の山本選手は「おいて行かれてもまだいける。10キロ過ぎてから追いつこう」と、冷静な判断で、後半に力をためていたといいます。
その言葉通り山本選手は11キロ過ぎ、課題としていたという下りを利用し、その差を詰めると、残り1キロでしかけます。
弓削選手に追いつき、逆転した山本選手は、「気持ちの強さで勝負が決まると思っているので最後は気持ちだけで下った」と、再び下りを利用して、一気に差を広げます。
残り約500m。沿道から「雷我!!」と家族の声援が響くと、山本選手はガッツポーズで応えると笑顔に。「きょう勝たないと箱根で戦えない」とスパートを見せた山本選手。最後は弓削選手を8秒引き離し、レースを制しました。
山本選手は「優勝を狙っていたのでうれしい。(3度目の出走で)コースを知っていて、どこでスパートをかけるか狙っていた。思い通りのレースができた」と振り返りました。
家族の声援にガッツポーズで応えたことについて、「親の前を1位で通過しようと思っていたので、意地でも前に出ようと思って、勝負を決めることができた。いい姿を見せられて親孝行できた。応援が支えになっている」と感謝を口に。
箱根駅伝に向けては、「(5区には)いい選手が集まると思うのでしっかり走りきって、チームをシード圏内に持って行く走りをしたい。上りと下りでしっかり勝負したい」と意気込みました。
今回、このレースを走った選手の中から、新たな“山の神”は生まれるのでしょうか。
◇登りの部 結果
①山本雷我(国士舘大)54分11秒
②弓削征慶(山梨学院大)54分19秒
③吉村颯斗(東京農業大)55分36秒
④後藤天馬(国士舘大)55分45秒
⑤倉島啓人(駿河台大)55分49秒
⑥柴田大輝(中央学院大)55分53秒
⑦新山舜心(駿河台大)56分25秒
⑧永井駿(立教大)56分37秒
⑨渡辺大喜(国士舘大)56分42秒
⑩黒岩勇禅(中央学院大)56分45秒
箱根駅伝とコースは異なりますが、小田原料金所から箱根大観山口(アネスト岩田スカイラウンジ)までの13.5キロ、標高差981mを一気に駆け上がるもので、平均勾配7%という、まさに“激坂”と呼ばれる舞台です。
昨年の大会で2位に入った、城西大学の山本唯翔選手(当時3年)は、今年の箱根駅伝で5区を走り、1時間10分4秒の区間新記録の走り。このレースで結果を残した選手が箱根駅伝でも活躍。箱根駅伝“仮想5区”として、今大会も有力校の多くの選手が出場しました。
気温7度という寒さに加え、強い向かい風のなかおこなわれたレースは序盤、これが3度目の出場となった国士舘大学の山本雷我選手が引っ張る展開に。今年1月の箱根駅伝5区で区間11位となった山本選手が速いペースで刻み、隊列はどんどん縦長になっていきます。
2キロ過ぎ、山梨学院大学の弓削征慶選手が山本選手の横につき、前に出ると、今度は4キロ過ぎで山本選手が追いつき、1キロほど並走。2人でレースを引っ張ります。
5キロ過ぎ、弓削選手が山本選手の前に出て、その差をどんどん広げていきます。しかし、弓削選手はカーブのたびに、カーブの内側ではなく、大外をまわってしまうミス。タイムを大幅にロスしてしまいます。
一方の山本選手は「おいて行かれてもまだいける。10キロ過ぎてから追いつこう」と、冷静な判断で、後半に力をためていたといいます。
その言葉通り山本選手は11キロ過ぎ、課題としていたという下りを利用し、その差を詰めると、残り1キロでしかけます。
弓削選手に追いつき、逆転した山本選手は、「気持ちの強さで勝負が決まると思っているので最後は気持ちだけで下った」と、再び下りを利用して、一気に差を広げます。
残り約500m。沿道から「雷我!!」と家族の声援が響くと、山本選手はガッツポーズで応えると笑顔に。「きょう勝たないと箱根で戦えない」とスパートを見せた山本選手。最後は弓削選手を8秒引き離し、レースを制しました。
山本選手は「優勝を狙っていたのでうれしい。(3度目の出走で)コースを知っていて、どこでスパートをかけるか狙っていた。思い通りのレースができた」と振り返りました。
家族の声援にガッツポーズで応えたことについて、「親の前を1位で通過しようと思っていたので、意地でも前に出ようと思って、勝負を決めることができた。いい姿を見せられて親孝行できた。応援が支えになっている」と感謝を口に。
箱根駅伝に向けては、「(5区には)いい選手が集まると思うのでしっかり走りきって、チームをシード圏内に持って行く走りをしたい。上りと下りでしっかり勝負したい」と意気込みました。
今回、このレースを走った選手の中から、新たな“山の神”は生まれるのでしょうか。
◇登りの部 結果
①山本雷我(国士舘大)54分11秒
②弓削征慶(山梨学院大)54分19秒
③吉村颯斗(東京農業大)55分36秒
④後藤天馬(国士舘大)55分45秒
⑤倉島啓人(駿河台大)55分49秒
⑥柴田大輝(中央学院大)55分53秒
⑦新山舜心(駿河台大)56分25秒
⑧永井駿(立教大)56分37秒
⑨渡辺大喜(国士舘大)56分42秒
⑩黒岩勇禅(中央学院大)56分45秒