井上尚弥「1番筋肉痛が残る試合」アジア人初4団体統一王者から一夜 11ラウンドKO振り返る
史上9人目にして、アジア人初のボクシング4団体統一王者となった井上尚弥選手。13日の歴史的一戦から一夜明け、所属先の大橋ボクシングジムにて会見を行いました。
最後のベルトを持つWBO王者ポール・バトラー選手との一戦は、井上選手の圧倒的な強さが際立つ試合に。強烈な右ストレートや左ボディをバトラー選手に当て、終始圧倒する展開となります。それでも守りに徹するバトラー選手からダウンはなかなか奪えません。
そして迎えた第11ラウンド1分9秒。井上選手の強烈な連打で、ついにバトラー選手をダウン。そのまま立ち上がることなくKO勝利。史上9人目にして、アジア人初の4団体統一王者となりました。
11ラウンドにも及ぶ激闘から一夜。3時間ほどしか眠れなかったという井上選手。「13日は本当に最高の夜になったと思うし、ここに4本のベルトが揃っているのを見ると今までやってきた重みを感じます」と快挙を振り返りました。
“4団体すべての世界戦でKO勝利”は史上初の快挙
2018年にWBAスーパー王座を獲得してからおよそ4年の月日を経て、4団体を統一した井上選手。当時からバンタム級には統一王者がおらず、井上選手は1つずつ王者にKO勝利して王座統一。これは史上初の出来事です。
それらの試合の中で一番大変だった試合はと聞かれると、井上選手は今回の4団体統一戦だと言いました。
「倒すまでに時間もかかりましたし、体的な疲労も1番筋肉痛の残る試合だった」
今後、1階級上のスーパーバンタム級への転向を検討している井上選手。現在スーパーバンタム級ではムロジョン・アフマダリエフ選手(WBA・IBF)とスティーブン・フルトン選手が(WBC・WBO)と、2団体統一王者が存在。
「スーパーバンタム級に(階級を)上げれば、本当に気の抜けない試合になると思うし、全体的にスリリングな試合になる」と、次なる戦いを見据えていました。