【W杯】元日本代表・稲本潤一が解説!スペイン代表2人の要注意人物
◇サッカーFIFAワールドカップカタール2022(11月20日~12月18日)
決勝トーナメント進出に向け、大一番となるスペイン戦を12月2日(日本時間)控える日本代表。“無敵艦隊”と言われるスペイン代表の要注意人物について、元日本代表の稲本潤一選手(南葛SC)が解説しました。
スペインはグループリーグ第1戦のコスタリカ戦で7得点を挙げ、さらに相手にシュートを1本も打たせないという圧巻の内容で勝利を収めました。
稲本選手は「1000本近くパスをつないで、成功率が90%はなかなかすごい。ボールをつなぐことはうまいなと思っていましたが、それがほぼゴールに結びつくことは想像していなかった。コスタリカが悪かったのではなくスペインが良すぎた。全てがうまくいった試合だったと思うので、チーム、個人それぞれ100点くらいの試合だったと思います」と振り返りました。
脅威は“最年少”と“最年長”
稲本選手はスペインで要注意人物となる選手が2人いると言います。
1人目はスペイン代表最年少のガビ選手(18)。2022年にヨーロッパで最も活躍した若手選手に与えられる「ゴールデンボーイ賞」を受賞するなど、今最も勢いのあるスペインの新星です。
コスタリカ戦でW杯デビューを果たすと、後半29分にはクロスに右足のアウトサイドで合わせるダイレクトボレーでゴール。
ヨーロッパ選手のW杯史上最年少ゴール記録を塗り替え、この試合のMOMにも選出されました。
稲本選手はガビ選手のプレーについて「ボールをさばくこともできますし、前にボールを運ぶドリブルの上手さもあり、なかなかつかみづらい。プレッシャーをかけに行ったらワンタッチではじかれたり、ちょっと間合いを取ってみようと思ったらドリブルで運ばれたり、メリハリが18歳にしてすごくできる選手だと思います」と強みを解説しました。
また「ワールドカップとリーグ戦は全く違うものと思っていたが、ガビ選手はほぼ同じクオリティーでプレーしていて、得点まで入れている。すごく自信に満ちあふれていると思います」と大舞台で実力を発揮できている点を絶賛しました。
そして要注意人物の2人目は、4度目のW杯出場となるチーム最年長のブスケツ選手(34)です。
スペイン代表と所属するバルセロナでともにキャプテンを務め、代表戦の出場数は歴代3位のブスケツ選手。
その存在について稲本選手は「スペインの心臓と言ってもいいですし、選手全体を見えていると思うので、多少マークが付いていても、ワンタッチではたいて展開したりする。コスタリカ戦では、彼を自由にさせたことによって失点したと思っていますし、ブスケツ選手を経由してボールが回っていくので、サッカーゲームやっているみたいでした」と解説しました。
試合のカギを握るのは“鬼神”
その2人の要注意人物を抑えるためのキーパーソンとして、稲本選手があげた選手はボランチの遠藤航選手です。
稲本選手「遠藤選手のところでどれだけボールを引っ掛けられるか、ボールを取れるかというところがすごく勝負だと思います」
遠藤選手の特徴は1対1の強さ。ドイツリーグで2年連続デュエル王を獲得。ドイツ戦ではデュエル11勝を記録するなどし、SNSでは“鬼神”と呼ばれています。
稲本選手「ボール取る技術を日本で一番うまいと思いますし、ボールを取る力強さ、上手さもあります。そこから前につなげる正確性もすごく上達しているので、遠藤選手の役割はすごく重要」
決勝トーナメント進出に向け、絶対に落とすことのできないスペイン戦は日本時間12月2日に行われます。