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【ラグビーW杯】日本代表が戦うサモア代表とは

2023年9月28日 12:10
【ラグビーW杯】日本代表が戦うサモア代表とは
サモア代表の公開練習を取材する山本紘之アナウンサー

日本が戦うプールDは、イングランドが頭ひとつ抜け(突破濃厚)、チリの敗退が確定。準々決勝進出に向け、残り2戦は日本、アルゼンチン、サモアの三つ巴となりそうです。

今回は、日本時間の29日(金)早朝に日本代表が対戦する相手・サモアについて現地フランスから山本紘之アナウンサーが紹介します。

フィジー、トンガと並び、南太平洋の強豪と称されるサモア。豊かな自然、おいしい魚、年長者を敬う文化、“おもてなし”の精神を持ち合わせている点など、日本人と通ずるものも多くあります。

W杯には1991年の第2回大会から9大会連続の出場。最高成績は91年と95年のベスト8。99年にはウェールズ、2001年にはオーストラリアを破るなど、ここぞの強さも持ち合わせています。

ただ直近5大会は、予選プール敗退が続き、思うような成績を収められていません。

■強豪国の元代表が名を連ねるサモア

サモア代表に追い風となっているのが、2022年1月から適用された「代表資格規定」の改正です。

『選手、または親・祖父母の誰かがその国の生誕』『最初の代表チームでの最後の試合出場から36か月以上経過』などの条件を満たせば、代表チームの変更が可能となったのです。

これにより新たにサモア代表に加わった選手が4人います。

1人目は、元オーストラリア代表で19年W杯では司令塔としてプレーしたクリスチャン・リアリーファノ。そしてニュージーランド代表50キャップ(出場試合数)で15年W杯優勝経験を持つ巨漢チャーリー・ファウムイナ。同じくオールブラックスで15キャップのスティーブン・ルアトゥア。4人目が、前回W杯でオールブラックス(ニュージーランド代表)として4試合に出場したリマ・ソポアンガです。

こうして名前を挙げただけでも、サモアが4年前より、一段と力をつけたことが分かります。

現状、ソポアンガとファムイナが負傷によりベンチ外ですが、ほか2選手は健在です。

■“モアナ・パシフィカ”の存在がサモアにもたらした影響

さらに2022年から南半球の世界最高峰リーグ『スーパーラグビー・パシフィック』に、主にサモアとトンガの選手で構成された『モアナ・パシフィカ』として参戦したことも、サモアの代表強化に大きく影響しています。

高いレベルで、連携を深めることが出来た2年間。その多くがサモア代表となり、ヨーロッパで戦う選手たちと融合したのです。

日本は15年、19年と2大会連続でサモアに勝利を収めてきましたが、今回はこれまで以上に厳しい戦いとなるでしょう。

現地でサモア人記者に話を聞くと、日本で警戒している選手は「松島幸太朗」だといいます。キレのあるステップ、力強い走り、スピードは、サモアにとって脅威になるだろうと話していました。

進化を遂げたサモア代表と円熟味を増した日本代表の戦い。果たしてどんな結果となるのか。勝てば大きく予選突破に近づきます。

金曜日の日本時間朝4時、学校や仕事で1週間の疲れがたまってくる頃かもしれませんが、なんとか早起きをして、眠い目をこすりながらぜひ日本に声援を送ってください。
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