【カープ・九里亜蓮投手】初の大役・念願の開幕投手 「来年もこの場所に立ちたい」 悔しさをバネに魅せた粘りの投球
初の大役を務めた九里投手。開幕戦にはある駆け引きがありました。
■カープ 九里亜蓮投手
「緊張とかそういうのよりも、わくわく感というか。オープニングゲームで今から投げるんだっていう、そっちの気持ちのほうが強かったですかね。」
先発投手が目指す特別な場所。九里亜蓮は、プロ11年目で初めて開幕投手という大役を任されました。
■カープ 九里亜蓮投手(2021年時)
「1シーズンに1人しか立てない場所ではありますし、そこのマウンドに立つということは、目指してやりたいと思っています。」
新井監督が九里投手に託した大役
ルーキーイヤーから先発・中継ぎで勝利に貢献。そのなかでも、開幕投手の座にこだわっていました。そして2024年、その姿を新井監督は評価し、ペナントレースの初陣を託します。
■カープ 新井貴浩監督
「開幕投手は九里亜蓮です。ずっと彼自身、開幕に投げたいという思いがあって、今回初めて彼の力で勝ち取りました。楽しんでとまではいかないが、思い切って投げてもらえたらなと思います。」
■カープ 九里亜蓮投手
「負けるつもりはないですし、自分の持ってる力をすべて出し切りたいと思います。」
ついにこの日が…!念願の開幕マウンド!
迎えた3月29日。九里は念願の開幕戦マウンドに立ちました。その立ち上がり、先頭のドラフト1位ルーキー度会(わたらい)をセカンドゴロに打ち取り、初の開幕マウンドで、三者凡退の立ち上がりでした。多彩な変化球で、DeNA打線を封じていきます。すると3回、打線が昨シーズン最多勝の東をとらえ3点を先制し、九里を援護します。しかしその裏、ランナー2人を背負った場面で打席には度会。初球を打って、高く上がった打球はフェンスを越えていきました。
■カープ 九里亜蓮投手
「自分が狙ってたところとは違うボールがいってしまいましたし、しっかりと一発で仕留めたといいますか。本当にいいバッターだったと思います。」
まさかの同点弾…しかし、執念の投球を魅せる!
投げ損じた変化球をとらえられ試合は振り出しに。それでも「逃げるようなピッチングはしたくなかった」と攻めの姿勢を崩しませんでした。終始気迫のこもった姿を見せ、勝ち越し点を与えません。そして7回、2アウト・ランナー1塁でホームランを打たれた度会と3度目の対戦。
■カープ 九里亜蓮投手
「打たれてる悔しさもあったので、度会選手で絶対抑えてやろうと思って投げました。」
1ボール・1ストライクからの3球目は、セカンドゴロに打ち取り、リベンジが成功しました。7回3失点、フォアボールゼロの粘投で勝ち越しを阻止した九里は、この回でマウンドを降りました。
■カープ 九里亜蓮投手
「ナイスピッチングというふうに言っていただいたんですけど、自分の中ではすごく悔しいですし、チームを勝ちに繋げられなかったということで、僕自身もっとレベルアップしていかないといけないと思っています。」
来年もこの場所に立ちたい!
その後、勝ち越しを許し、開幕戦黒星に終わったカープ。それでも九里は、うつむくことなく先を見据えます。
■カープ 九里亜蓮投手
「ああいう独特な雰囲気を味わえたことは、自分のこれからの野球人生においてもプラスになると思いますし、また立ちたいと思った場所でもあるので。ここからのシーズンは、昨日経験した雰囲気だとか、そういったことをプラスに変えていって過ごしていきたいと思います。」
【テレビ派 2024年3月31日放送】