×

「ここで挑戦できたらおもしろい…」大けがを乗り越え全国トップレベルに!青森市出身の“生涯空手家”が見据える次の挑戦とは?【挑戦2025】

2025年1月10日 21:10
「ここで挑戦できたらおもしろい…」大けがを乗り越え全国トップレベルに!青森市出身の“生涯空手家”が見据える次の挑戦とは?【挑戦2025】
挑戦2025」ことし夢に挑む人たちをシリーズで紹介します。
5回目は青森国スポを見据えて稽古に励む青森市出身の空手家 岡本拳選手です。


青森市出身の岡本拳選手は24歳。
去年12月、全日本空手道選手権男子団体形で優勝した全国トップクラスの実力者です。
岡本選手が取り組むのは空手の形競技。
仮想の敵に対する攻撃技と防御技を一連の流れとして組み合わせた「演武」の美しさを競います。

身長163センチと小柄な岡本選手は、キレやスピードを生かしたダイナミックな動きが武器で目標のひとつとして2026年の青森国スポ優勝を掲げています。

★岡本拳 選手
「技が勢いが出すぎてしまうと雑になったり突きとか蹴りのコースとかも正確性が出なくなってしまうので突き、蹴りの形をしっかりするようにして形を全部通してもポイント、ポイントが収まるように意識しています」

ふだんは東京を拠点に稽古に励む岡本選手は青森県競技力対策本部のスポーツ専門員を務めています。
この日は県内の高校生の競技力向上のため青森市内の学校を訪ねました。

岡本選手が練習を始めると空気が一変。
高校生たちも自分の練習を中断して釘付けです。

★高校生
「迫力とかキレとか音が直でみると動画よりもきわだって見えるのでとてもかっこよく見えました」
「学ぶことばかりなのでいろいろなことを教えてもらって一緒に青森国スポで優勝できたらいいなと思っています」

★県スポーツ課競技力向上対策室 工藤知行指導主事
「全国で本当に屈指のトップレベル選手でありますので、そういった選手の力を借りて国スポを迎えられることは非常に光栄な事だと思います」

6歳の時、5歳年上の兄、隼さんの影響で空手を始めた岡本選手。
中学2年の時には14歳男子個人の形の部で世界一に。
帝京大学に進学しますが、4年生の時全国選手権前に大きなけがをしてしまいます。

★岡本拳 選手
「ここに(手術の)痕があるんですよ」
「前十字じん帯を断裂してしまって…やっぱりじん帯なんでどうにも出来ない」
「全然練習も出来ないし すごく悔しくて」
「周りからももう無理だろうなとか」

しかし上半身の強化やリハビリなどやれることはすべてやり出場。
県勢男子で初めて個人形で3位に入賞することができたのです。

★岡本拳 選手
「普通の人だったら諦めると思うんですけど、そこで諦めずに踏みとどまってここで挑戦できたらおもしろいなと自分で思ってしまってそこで いや挑戦しようって」

けがを乗り越えて、6歳の時に空手に見せられた少年はいまでも空手一筋です。

★岡本拳選手
「国スポに向けていろいろ活躍したり結果を残していかないといけないので」
「空手一筋なので自分の持っているものを最大限発揮できる年にしたいです」

進化し続ける岡本選手の原動力は…

★岡本拳 選手
「完成形完璧は求めずに日々成長を意識して生涯空手家というか」
「もっと出来るんじゃないかなとか、この動きよくなるなとか自分だけにしか出来ない形が作り上げられるんじゃないかなと。それが空手の面白さでもあるのでそこを追究していきたいなと思います」

“生涯空手家”―大きな目標を胸に岡本選手はことしも自分の空手を積み重ねます。
最終更新日:2025年1月10日 21:10
青森放送のニュース