甲府 ACLホーム戦に今季最多約16,000人 監督「サポーターの後押しが非常に強力だった」山梨県
篠田善之監督
「本当にきょうもたくさんのサポーターに来ていただいて、選手たちはモチベーション高くゲームに入った。ただ、切り替え、頭の回転、判断…ちょっと簡単なところがいくつか見えた。先制点を与えてしまったことでよりパワーを使わなければいけなくなったが、追い付いて(一時)突き放したのはよかった。後半の入りでオープンというか、自分たちのミスで、スペースを与えたことは非常に反省しなければいけない。立て続けの失点でより苦しくなった。代わった選手(途中出場の選手)がチームにパワーをくれて追い付けたことはよかった。これだけ多くのサポーターの前でやはり勝利を届けたかったのが一番の思い。まだまだ自分たちに足りないことがたくさん見えた。ただ、ありがたい声援を受けて選手たちは前向きに走った。最終節に可能性を残したのでしっかり準備したい」
「(J2リーグ終了から)間が空き、トレーニングマッチも入れたが、なかなか実際の(試合の)強度についていけなかったのもある。それよりも自分たちの距離感が少し良くなく、ビルドアップで前進するのも少しもたついた。守備でも私たちが考えていた10番(MFトルガイ・アルスラン選手)が思った以上に後ろに下がってボールを引き出していたので、アンカーを消すFW三平和司選手とFWピーター・ウタカ選手の位置がいつもより低くなった。守備でスイッチが入らなかった原因の一つ」
「(MF鳥海芳樹選手は)守備でも攻撃でも起点になった。ここ数試合は後(試合途中)からスイッチを入れる形だったが、非常にパフォーマンスがよかった。ただ、足がつってしまって代えざるを得なかった。前がかりになったことでスペースができ、チームのパワーというか、落ちつきどころがなくなったのは事実で、反省もしている」
「(J2最終節の)山形戦で悔しい敗戦をし、プレーオフに行く可能性が絶たれ、精神的に全員がショックを受ける中、もう一度切り替えてこのゲームに臨んだ。ああいう(逆転される)ゲーム展開になったときに、あのまま尻すぼみで終わってしまう可能性もあったが、選手たちから鼓舞する声も聞こえ、代わった選手も何とかしようと。(ピッチに)残った選手もフィニッシュにもっていった。後ろ(守備陣)はカウンターを受けないように。そういうことを意識してプレーした結果が(終盤の同点)ゴールになった。選手たちの頑張りとサポーターの後押しが非常に強力だった。選手も非常にうれしかったし、やらなければいけない、負ける訳にはいかないという思いが最後の一歩に、足が出たのではないか」
「映像を見て検証しないといけないが、おそらくメルボルンは前線に人を多めに集めていた。今までだと彼らは簡単にクロスを上げなかったが、早めのクロス、背後へのランニングで、私たちの位置は下がらざるを得なかった。印象的には前に行く意識が強くなったときに失点してしまった。自分たちは焦ってスペースを空けてしまったと考えている」
甲府市の「JIT リサイクルインクスタジアム」で行われた今季のJ2リーグの最多入場者数は4月の清水戦で11,643人。しかし、国立競技場で行われたACLホームゲームではJリーグの他クラブのサポーターが甲府の応援に詰めかけ、1試合目のブリーラム・ユナイテッド(タイ)戦は11,802人、2試合目の浙江FC戦は12,256人が来場しました。29日はさらに3,000人以上増えた入場者数となりました。