「全てに勝つ」その真意とは 女子バスケ・山梨クィーンビーズ 実力拮抗のリーグからプレミア昇格を目指す
■変わらぬ地元密着「逆に元気をもらった」
リーグ開幕を前に、チームは9月、トレーニングの様子を一般に公開。クリニックも行われ、地元の中学生たちと触れ合いました。
井上桃子主将
「(子どもたちが)元気はつらつで自分たちが逆に元気をもらった。バスケットボールを純粋に楽しむことを振り返れたことはすごく選手にとってもよかった」
■2部制導入 昇格目指すシーズンに
今季のWリーグで、最大の焦点は2部制の導入。昨季の上位8チームと下位6チームに分かれ、11位の山梨は、2部にあたる「Wリーグフューチャー」を戦います。
実力が近いチーム同士の対戦が増えるため、より求められるのは、接戦をものにする「勝負強さ」です。
石川幸子ヘッドコーチ
「オフェンスやチームディフェンスがしっかりできることが勝つために必要。春先からトレーニングを変えて結構ハードなトレーニングをしている。選手たちは『泣きそう』と言いながら毎回トレーニングしているので精神的にも強くなっている。自信を持ち、楽しんでプレーしてほしい」
■タイプの異なる2人の新戦力
未知なるシーズンへ向け、チームには頼もしい新戦力2人が加わりました。
大卒ルーキーの中澤梨南選手(23)は、アメリカ人の父を持ち、高い身体能力が魅力のパワーフォワードです。
中澤選手
「今までディフェンスを得意としてプレーしてきたので、しっかり頑張っていきたい。スリーポイントの練習をたくさんしているので、今季の試合ではそこを見てほしい。(観客が)応援に行って良かったと思えるプレーをしたい」
上長美菜選手(28)は、今季プレミアに参戦するアイシンウィングスで、昨季は主将を務めました。経験豊富なシューティングガードです。
上長選手
「スリーポイントシュートが自分の武器。チームの流れを変えられる存在でありたい。勝つためのプレーをしていく。見ている人が楽しいと思うバスケットをしたい」
■「自分自身にも負けない」
14人での船出となったチームで、最も大切にしているのが「一体感」。先輩・後輩関係なく、高め合えるチームを目指します。
井上主将
「自分がチームをまとめることもそうだが、一人一人が主将という気持ちがあった方がチームはまとまるし、一体感が生まれると思う。お互いに言い合うようにしている」
プレミアへ昇格するためには、フューチャーで優勝するか、2位となって入れ替え戦に進み、プレミア7位に勝つことが条件。
チームが狙うのはただ一つ、「全勝優勝」。スローガンも「WIN ALL」を掲げました。
井上主将
「(スローガンには)全ての試合に勝つという意味も込められているし、マッチアップする相手や、トレーニングのときの自分自身に負けない。全ての勝負に勝ち続けて、最終的にフューチャーリーグ優勝につながる」
新生クィーンビーズは強い覚悟を持ち、未知なるシーズンへ飛び立ちます。
井上主将
「最後は勝ちたいと強く思っているチームが勝つと自分は信じてやっている。リバウンド・ルーズボール・ディフェンス、その3つはチームとして徹底して最後まで諦めずにやっていきたい。苦しいときに自分たちが立ち向かっていく姿や試練を乗り越える姿をファンの方たちに見てもらいたい」
山梨の開幕戦は12日。アウェーで東京羽田ヴィッキーズと対戦します。
(「YBSスポーツ&ニュース 山梨スピリッツ」2024年10月6日放送)