【衆院選】争点③エネルギー政策 原発の長期運転 使用済み核燃料の処理 各候補者はどう応える
衆院選の争点をシリーズでお伝えしています。3回目のテーマは原子力をはじめとするエネルギー政策です。原発の活用や使用済み核燃料の処理といった問題を候補者たちはどのように考えているのでしょうか。
■耕雲商事 国川晃 社長
「リプレイス 新増設とかそういったものは今後必要になってくると思う」
原発に関する工事や検査を請け負う「耕雲商事」の国川社長です。
法律の改正で原発の長期運転が可能になったことで、技術の継承が課題となる中、この会社では今年度新入社員を採用しました。
■ 国川晃 社長
「やはり安定供給という面と、コスト面と安全性が確保できるなら、やはり原子力が担わないといけない部分はまだまだあると思う」
国はエネルギー政策の方向性を定めるエネルギー基本計画の改訂に向けて議論を進めています。年度内にもまとめる見通しで多くの原発を抱える福井県にとってその位置づけは地域の将来を左右するポイントとなります。
選挙区内に立地地域がある福井2区の候補者たちの原発の活用についてのスタンスです。エネルギーの将来像についてたずねました。
■小柳茂臣候補
「能登地震では道路が寸断され、海も隆起して、避難計画は絵に描いた餅の状態 原発から撤退し、再生可能エネルギーへの転換をするよう強く訴えていきたい」
■辻英之候補
「将来的にはできれば原発がない社会を目指していきたい なくなっていくのであれば、その人たちの雇用の転換をする 違う産業をきちんと作って移行させていく その産業が願わくば再生可能エネルギーになれば一番いい」
■斉木武志候補
「今ある原子力発電所を動かして、電気代を安くしていく 新しく作って整備費が足りないから更に電気代に乗せて回収すると自民党が言っているが、それは逆に電気代が上がるから、電気代を低く抑えるためには、どの電源が有利なのかコストベースで考えるべき」
■山本拓候補
「小型の原子炉を量産して世界に売る それを管理体制上地下に入れる」
■高木毅候補
「今の日本の現状を考えると、原発というのはやはり必要なものだと思うので、安全を大前提に再稼働、あるいはリプレイス、そうしたことも必要だと思う もちろん地球温暖化 脱炭素、そういう問題もあるので、原子力発電所は安全最優先で必要と考えている」
斉木候補と山本候補、それに高木候補は現状維持や新増設の立場です。
そのためには、原発敷地内にたまり続ける使用済み核燃料をどうするのかなど、「発電した後」の問題を解決する必要があります。
■斉木武志候補
「現地まで足を運んで最終処分地で受け入れてもらえるかどうか町長・村長と直接話を聞いて搬出先を全国規模で見つけていきたい」
■山本拓候補
「国としては方針は行き詰まっている六ヶ所再処理工場竣工も無理だし、人のいない離島岩盤のしっかりしている島が日本の周辺地域にある そこを選択して埋めるべき」
■高木毅候補
「核燃料サイクルにおいて、バックエンド対策とりわけ最終処分場、これは喫緊の課題 しっかりと整備していく必要がある それまでの中間貯蔵施設についてもしっかりやらないといけない」
最後に福井1区の候補者の立場です。
西山理恵候補と金元幸枝候補は廃炉の立場。
田中こはる候補は「徐々に再生可能エネルギーに置き換えていくべき」としています。
波多野翼候補は「現状を維持しつつエネルギーミックスを推進」。
稲田朋美候補は「再生可能エネルギーを活用しつつ新増設の推進」を訴えています。