国の重要文化財指定に答申「対馬と中国や朝鮮との文化交流を示す経典」経典納める“経箱”も対象《長崎》
国の文化審議会は21日、対馬と中国、朝鮮との文化交流を示す経典を重要文化財に指定するよう、文部科学大臣に答申しました。
答申されたのは、約700年前に中国・元で印刷された経典「元版大般若経」です。
室町時代に高麗から対馬へ持ち込まれ、守護大名の宗 貞茂が西福寺に寄進したとされています。
600帖のうち、現存する429帖は、対馬博物館に収蔵されていて、今回、経典を納めるために江戸時代に作られた「経箱」も指定の対象となりました。
国の文化審議会は「現存例が少ない中、東アジアの印刷史、文化交流史、日本の仏教史において非常に高い価値を有する」と評価しました。
指定されれば、国の重要文化財は県内で36件となります。
また 佐世保市の弓張岳展望所は、登録有形文化財に答申されています。
自然景観に反り上がった屋根のシャープで軽快な造形が、評価されたということです。
県内の登録有形文化財はこれで137件、64か所となります。