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ドローンで薬剤散布し未然に防ぐ研修会 過去最悪となった庄内地方沿岸の松くい虫被害

2024年3月14日 18:13
ドローンで薬剤散布し未然に防ぐ研修会 過去最悪となった庄内地方沿岸の松くい虫被害

庄内地方沿岸のマツ林の松くい虫による被害が去年、過去最悪となったことがわかりました。こうした中、マツへの被害を未然に防ぐ手段として注目されるドローンによる薬剤散布について学ぶ全国初の研修会が14日、酒田市で開かれました。

この研修会は、ドローンを活用し松くい虫による被害を効果的に防ごうと、一般社団法人日本松保護士会が全国で初めて開きました。研修会には、県内沿岸の市や町の担当者ら37人が参加しました。薬剤散布に使用する最新型の農業用ドローンを活用した実演などが行われました。酒田市内のマツ林を上空から撮影した写真を比較します。左側が去年5月、右側が去年10月の様子です。去年10月には枯れて変色したマツが確認できます。
マツが枯れる松くい虫被害は、マツノマダラカミキリというマツの樹皮を食べるカミキリムシの寄生虫が木の内側に入り込み、水や養分の吸い上げが妨げられることで発生します。
県庄内総合支庁によりますと、庄内地方の沿岸で去年1年間に確認された松くい虫の被害は国有林と民有林の合わせて12万9035本に上り、過去最悪だった前年の2倍以上の被害となりました。

日本松保護士会沖浜宗彦 会長「マツマダラカミキリがどっと増えた薬剤散布をしたところは止まっているが散布されていないところは増えているそれをなんとか止めていきたい」

酒田市整備課本間克由課長「今後とも情報収集してドローンによる薬剤散布を採用できるかどうか検討したい」

日本松保護士会では、去年夏の高温によってカミキリムシの活動が活発化したと見られるとして、ことしの夏の被害拡大への注意を呼びかけています。