オカダ・カズチカ 現役チャンピオンに聞く成功するためのキーワード 「ピンクのパンツ」と「牛丼」
プロレスラーのオカダ・カズチカ選手(34)が、自身の経験や体験で得た“人生の極意”をつづった書籍『「リング」に立つための基本作法』を出版。そのオカダ選手にインタビューし、明日を生きるためのヒントや、意外なルーティーンについて語ってもらいました。
■チャンピオンベルトは“恋人”
『新日本プロレス』のエースとして活躍し、2022年1月4日、東京ドームで行われた興行で王座を奪取したオカダ選手。チャンピオンベルトを携え、インタビューに臨みました。チャンピオンベルトは“恋人”のような存在と話します。
「恋愛で例えているんですけど“好きな人”ですよね。この子を手に入れたいわけですよ。恋人にしたいというか…他の人がタイトルマッチやっていると嫉妬します。俺の元カノが…って感じですよ」と、笑顔を見せました。
34歳にして、キャリアはすでに約20年。プロレスラーになると決めたのは、中学生のとき、寝起きの朝だったといいます。「最初、プロレスラーになりたくないと思ったんです。あんな痛い仕事、絶対やりたくないと思っていたんですけど(就寝中に)夢のなかでプロレスをしてて勝っちゃったんです。誰と試合していたか、どうやって勝ったとか覚えていないけど、『俺でもできるんだ』と思って。それからですね。その夢を見てなかったら、今こんな感じになっていなかったかもしれないですね」
■オカダ流、日記の書き方「3色に分けて…」
オカダ選手は15歳でプロレスの門をくぐり、下積み時代には約2年間、アメリカで武者修行。そして、24歳の若さでメジャー団体のチャンピオンに君臨しました。今回、発売された書籍には、そんなオカダ選手の成功体験とともに、日々おこなっている『心と体を鍛えるための実例』がつづられています。
そのなかの一つとして、2年ほど前からの日課として日記をつけていることを明かしました。「一日を振り返る意味で、こういうことがあった、こういうことを直していかなきゃダメだなと、客観的に気づくことができました」
日記をつけるきっかけはラジオ番組で話すネタの備忘録だったそうですが、今では書く際に、ルールを決めているといいます。
「こうしていかなきゃいけない(直さなきゃいけない)ことは赤。悲しいことは青。感謝したいことは黄色で書いていたりしているんですけど、改めて(一目で)振り返ることが出来るので、3色を使って分けるようにしてます」と、きちょうめんな素顔をのぞかせました。
また、チャンピオンベルトをかけたタイトルマッチの時には、欠かせない試合前の“ルーティーン”があるといいます。それは『ピンクのパンツをはくこと』と『牛丼を食べること』。
その理由について、オカダ選手は「ピンクのパンツをはいていったときにたまたま結果がよかったんだと思うんです。『これ、いい結果残せてるぞ』っていう。お昼は牛丼食べて…、最初(のタイトルマッチ)は食欲がなかったので、目の前に牛丼屋があってそこで食べただけなんですけど。げん担ぎですね」と語りました。普段から準備はしているので、最終的にそれをやることで100の力が出せるのだそうです。
■成功のカギは「自分の限界を決めないこと」
人気・実力ともにプロレス界のトップとして走り続けているオカダ選手。自らの力を伸ばすために一番意識していることを聞くと、「殻を破るとその先にまた殻があるんですよ。そこをどんどん破っていかないと、成長はしていかない。自分で自分の限界を決めてはいけないと思います」と語りました。
オカダ選手が所属する『新日本プロレス』は、アントニオ猪木さんが1972年に旗揚げした団体。2022年は創立50周年という節目の年ですが、1月には新型コロナウイルスの影響で興行が中止・延期になるなど、エンターテイナーとしても歯がゆい日々が続いています。
「やはり(ファンの)歓声があるなかで早く試合がしたいです。それが50周年のうちにできればいいと思いますし、新日本プロレスの盛り上がりも広めていきたいと思っているので、どちらもしっかりできるように僕がチャンピオンとして先頭に立ってしっかり引っ張っていきたいと思っています」と熱く意気込みを語りました。