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尾上松也「やってみないとわからない」 歌舞伎作品初の演出で感じた苦労

2023年7月2日 21:45
歌舞伎俳優の尾上松也さん(38)が2日、新作歌舞伎『刀剣乱舞 月刀剣縁桐』初日前会見に登場し、演出の難しさを語りました。

原案は、日本刀を擬人化した『刀剣男士』を率いて、敵から歴史を守るゲーム『刀剣乱舞 ONLINE』。ミュージカル化もされるなど、世界中で人気となっているゲームです。今回、松也さん、尾上右近さん、中村鷹之資さん、中村莟玉さん、河合雪之丞さん、上村吉太朗さんらが出演します。

今回、歌舞伎作品として初演出を手がけた松也さんは、「ここ1か月間、皆さんと一緒にお稽古をしてきて、自分も初めての演出という立場で舞台を見るということは初めてだったんですけど、僕が思い描いたかたちが、今着実にかたちになって、皆さんにお届けできるというところは、本当に出演者の皆さんとスタッフの皆さんに感謝したいなと思うところでございます」と、感謝の気持ちを語りました。

また、出演と演出の両立に苦戦したことがあったそうで、「基本的には舞台全体を見ている感じだったので、自分の中ではどの場面の登場人物の動きとかセリフっていうのもある程度把握していて、いざ僕が立ってみると、景色が全然変わってしまうので、上(かみ)から出ていいのか、下(しも)から出ていいのかすら分からなくなるというような状況が1回あって、これは不思議なもんだなと思いました」と、コメントしました。

さらに、演者と演出どちらが大変か聞かれると「演出家というのは、とにかく休憩がないというのは本当に実感いたしました。稽古の間も休憩に入れば、役者の方に“こうしてください”と言って、スタッフの方が“ここはどうしますか?”と聞かれてそれに答えていると、“休憩終わります、再開します”となっちゃってですね、“時間ない。これは大変だな”というのが演出家あるあるだなと感じまして、役者やっているときは、そんなことを考えずに休憩していればいいんですけど、これは演出家やってみないとわからないあるあるだったなと思います」と演出家としての忙しさを振り返りました。