元宝塚・紅&陣内 舞台について語る
楽しく陽気なストーリーをジャズのメロディーとダンスで魅せるミュージカル『エニシング・ゴーズ』。この作品で主演を務める元宝塚星組トップスターの紅ゆずるさんと俳優の陣内孝則さんに作品への出演が決まったときの心境などを伺いました。
『エニシング・ゴーズ』は数々のミュージカルや映画作品で名曲を残した巨匠コール・ポーター最大のヒット作にして、ミュージカル・コメディの傑作と呼ばれる作品。8年ぶりの日本上演となる今回は8月に東京・明治座で初日を迎え、名古屋・御園座、大阪・新歌舞伎座、福岡・博多座でも公演が行われる予定です。
■紅「自分に出来るだろうかって思った」
今作が宝塚退団後初のミュージカル出演となる紅さん。出演が決まったときは驚きが隠せなかったようで「“え?本当に私でいいんですか?”っていうのは何度もお聞きしたんですよ。(今回私が演じる)『エニシング・ゴーズ』のリノ役っていうのは、本当にすごく女性らしい役なので、(自分に)出来るだろうかって思ったんですけど、絶対にぴったりだからっていうことをおっしゃっていただきまして、挑戦してみようと思いましてお受けしました」とオファーを受けたときの心境を明かしました。
■陣内「本読みをやっていても楽しかった」
一方、指名手配中のギャングを演じる陣内孝則さんは「今まで僕の役はどなたがやってこられたのかなと思って調べたら、日本では植木等さん、左とん平さん、8年前に鹿賀丈史さんがやっていて、ほとんどレジェンドがおやりになってるんで、私も“いいのかな?”と思いましたけど、このコロナ禍でお仕事いただけるんだから喜んでやろうと思って。適材適所でいろんなところに、すてきな俳優さんがキャスティングされていますので、本読みをやっていても楽しかったですね」とユーモアを交えながら、作品への思いを明かしてくれました。
■陣内「あつかましさが今の自分を作っている」
また、作品のタイトル『エニシング・ゴーズ』には“何でもあり”という意味が込められているということで、“これさえあれば何でもあり”と思えるものについて聞いてみると、陣内さんは「私は“勇気”と“あつかましさ”だけあれば、世の中何でもありだと思いますね。それで40年、この生き馬の目を抜く芸能界でやってきましたから、僕ぐらい中途半端なことやって生き残ってるやつはいないんじゃないかな。ミュージカルって宝塚とか劇団四季とか、ちゃんとトレーニングした人がやるべき仕事ですよ。でも、たまに変なのが入ってるから面白かったりすることもあるんで、その変なののカテゴリーの中に入れてもらえてるっていう、そういうあつかましさが今の自分を作っていると思います」と自身の半生を振り返りながら語りました。