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ゲーム会社に就職したフリーアナ・内田敦子 転職活動中「人生もうダメかも…」前に進めたワケ

2023年12月28日 22:10
ゲーム会社に就職したフリーアナ・内田敦子 転職活動中「人生もうダメかも…」前に進めたワケ
会社員 兼 アナウンサーの内田敦子 “転職活動”を振り返る
7月にゲーム会社『SEGA』へ入社し、並行してフリーアナウンサーとして活動する内田敦子さん(37)にインタビュー。2023年に異例の転身を遂げた内田さん。入社して半年がたち、現在どんな仕事をしているのか? また、転職活動中の悩みや乗り越えた方法などを聞きました。

■ゲーム会社に就職して約半年 どんな業務を担当?

――2023年はどんな1年でしたか?

夏(7月)にゲーム会社の『SEGA』に転職しました。これまでのフリーアナウンサー業も引き続きやらせていただけるということで、平日会社員をやり、会社の仕事がない時間帯にフリーアナウンサーとしての仕事も続けていくという形になったことで、働き方が変わったというよりもハイブリッドになりました。

――具体的にどんな仕事をされているんでしょうか?

動画施策や、ファンコミュニティーをどれだけもっと広げられるかみたいなところで、いろんな取り組みやイベントを提案して実現するという部署にいます。

自分自身がゲーム実況もやっていた(YouTubeチャンネル『うちだのおうち』)ということもあって、配信者側やインフルエンサー側の視点というのを部署内で期待されているので、インフルエンサーの方を起用する施策に入って意見を言ったり。最近だと『龍が如く』(17歳以上対象)というゲームがあるんですけれど、新作が発売されるのに伴ってSEGAの公式番組から配信する動画、もしくは生配信の企画・構成・演出・キャスティングを今、全部やっています。予算とかもある程度任せてもらえたりするので、すごく楽しいですね。

■「追い込みすぎた」転職活動 乗り越えた方法

――フリーアナウンサーとして働く中での異例の就職。なぜ、転職活動をしようと思ったのでしょうか?

30代のうちに新しい仕事の経験をしておかないとまずいだろうな、という考えが結構大きかったと思います。テレビ業界の仕組み的に(アナウンサーの仕事は)新しく人が入ってくるタイミングでどんどん入れ替わりがあり、その中でどうしても年齢が上にいけばいくほど“より門が狭くなっていくな”というイメージはあったので、その前に動かないとまずいなって思っていましたね。

――朝の報道番組を担当していたときから転職活動をしていたそうですが、苦労したことは?

最初に職務経歴書を作る時に、「書くことが何もない」っていう状況になって。今まで自分がアナウンサーとしてやってきた仕事、一通りずらっと並べてみても、それが全く別の業界の人から見た時に「この人欲しいな」って思わせる人材としての材料なのかな? いや、これができたところでそんなに武器にならないよなっていうことがかなり多かったので。自分も結構追い込みすぎちゃって、“ここで転職しないと私の人生もうダメかも…”みたいな。

――どなたかに相談するなど、どうやってその考えを変えていったのでしょうか?

ゲーム会社の方とお仕事をした経験がたくさんあったので、「こういう経験って(職務経歴書に)書いたとして、ご自身が採用担当だと思ったらどうですか?」みたいなことを聞いたりしながら(進めた)。自分のことって自分で思っているよりも、他人から見た目線からの方がやっぱりよくわかるので、そういう相談を繰り返していく中で、YouTubeを自分自身でゼロから立ち上げて、編集やサムネイルを作ったり、何のゲーム実況をするかとか、そういう経験が意外とすごく重宝されるんだなっていうことがわかったりもしたので。「なるほど、そういうことをちょっと厚めに書けばいいんだ」っていうことがわかるようになりましたね。

あとは、(元日本テレビアナウンサーの)桝太一さんに相談しました。全く違うところに進んでいった先輩として「どう思いますか?」みたいな、職務経歴書を添削してもらいました。この文章の日本語の言い回しってどうですか? 私はこういう気持ちを抱えているんだけど、もっとフィットする日本語何かありませんか? みたいなこと聞いたりとかして。大変助かりました(笑)。

■環境を変えて知った“自分の長所”

――環境を変えようと悩んでいる人はたくさんいると思います。そういう人が隣にいたら、どんな言葉をかけますか?

私自身が最近、上司に言われて結構驚いたのが、「IPプロデュース向いてるから、次からやりなよ」みたいに言ってもらえたりしたんです。新しい世界に入って新しい業務をして、新しい人と出会ったからこそ、新しい自分の長所みたいなところを知ることができました。

今の環境で「いや、自分にはあんまり取り柄もないしな」とか、それこそ私も「いや、アナウンス業務しかしてなかったしな」とか、“これしかしてなかった”と思ってしまうんですけど、意外と他人から見るとその人の武器・長所ってもっと数があるものだと思います。迷っているのであれば、実際に転職活動をするというか、他の会社を受けてみて「面接で何て言われるだろう?」みたいなのも楽しむぐらいの気持ちでもいいのかなと思いますね。


【内田敦子プロフィル】
1986年12月5日生まれ、埼玉県出身。2012年に東日本放送を退社後、フリーアナウンサーとして活動。『Oha!4 NEWS LIVE』のキャスターとしてニュースやカルチャーコーナーなどを担当し、約10年出演した番組を2022年9月に卒業。YouTubeチャンネル『うちだのおうち』でのゲーム実況でも活躍し、2023年7月にゲーム会社『SEGA』に入社。現在フリーアナウンサー業も並行して活動中。

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