藤井貴彦キャスター 同級生の須山司アナと"醸造のまち”を訪ねる“オジ旅” 明治時代の薬用酒からだんごまで発酵グルメを堪能《新潟》
フリーで活躍中の藤井貴彦キャスターが、高校時代の同級生であるテレビ新潟の須山司アナの案内で新潟の魅力にふれる旅に出かける”オジ旅”。
52歳コンビの2人が訪れたのは酒やみそ、しょう油作りが盛んで“醸造のまち”と呼ばれる長岡市摂田屋です。
レトロな建物が並ぶこのまちには、歴史的な文化財がありました。
現れたのはレトロな建物が印象的な「旧機那(きな)サフラン酒製造本舗」 。
〈藤井貴彦キャスター〉
「この蔵は文化財なのですか?」
この施設を管理する会社の坂詰さんが案内してくれました。
〈ミライ発酵本舗 坂詰夏鈴さん〉
「そうですね。文化財に指定されている建物です。扉には十二支の動物が描かれていて、猿(去る)とかは縁起が悪くていないんですけど。扉も見せるために作ったといわれていて閉めたのは戦争中1度だけといわれています」
この場所では、サフラン酒という薬用酒が製造されていました。
〈ミライ発酵本舗 坂詰夏鈴さん〉
「サフラン酒という薬用酒なんですけど、明治時代にとても大ヒットしたお酒になって います。吉澤仁太郎さんという方が創業者なんですけど、ここは一代で財を成した吉澤さんが蔵と屋敷を建てた場所になります」
◆ユニークすぎる創業者・吉澤仁太郎
1863年生まれの吉澤仁太郎(にたろう)は派手な逸話が多い事でも知られている人物でまだ日本では珍しかったバイクを購入するも止め方がわからず長岡から浦佐まで行ったとか……
40歳の時には敷地内の蔵で花火を自作。 打ち上げた花火によって近くの寺を全焼させたとか……
62歳の時には、屋根や飛行機から小判や酒の無料引換券をまいたりとなんともハチャメチャで豪快な人物だったといいます。
そんな仁太郎が63歳の時に完成させたこの豪華絢爛な「鏝絵蔵(こてえぐら)」は全国の左官職人から日本一と讃えられるほどの完成度だということです。
国の登録有形文化財となっていて、現在は摂田屋地区の歴史や文化を紹介する拠点にもなっています。
ここでは当時のサフラン酒の製造方法が受け継がれていて、現在も製造しているということです。
同じ敷地内にある観光施設「摂田屋6番街発酵ミュージアム・米蔵 」でサフラン酒を味わうことができます。
以前は、米蔵として使用されていたということです。
明治時代に一世を風靡(ふうび)したという「サフラン酒」。 一体どんな味なのか……。
〈藤井貴彦キャスター〉
「いまファーストインプレッションが2つあります。まず、もう少し黄色いのかと思ったら濃いあめ色。あと、入れた空気の流れで薬草を感じました」
〈須山司アナ〉
「ハッカ?違うな……いろいろ入っていますね」
〈藤井貴彦キャスター〉
「病院の清潔な香り。子供のころに飲んだ液体の風邪薬!」
〈ミライ発酵本舗 坂詰夏鈴さん〉
「そう言うお客様多いです。このままでもおいしいですし、炭酸とレモンで割ってもスッキリして美味しくいただけます」
同じ施設内には、おにぎりが楽しめるカフェもあり、みそ汁や、握りたてのおにぎりがその場で食べられ家族連れでも楽しめます。
次に訪れたのは「江口だんご」 。摂田屋に2年前にオープンしたというこの店舗には日本庭園が眺められるぜいたくなテラス席があります。
2人が串だんごやおはぎのセットを注文すると、なんと漬け物が登場……!
意外なコラボレーションに驚く2人。
〈藤井貴彦キャスター〉
「甘くさえ感じる。ちゃんと塩味があるんだけど、団子と食べると甘くさえ感じる!」
さらに、“発酵のまち”ならではのオリジナル「粕雪煎茶」も。
地元の酒蔵・吉乃川の酒粕を肥料に使って専用の茶畑で作った特別なお茶ということです。
〈藤井貴彦キャスター〉
「『醸す』というのは時間を使わなければできない。さらに人間の手が入らなければその深みが出ないのが『醸す』という行為なんですよね。“摂田屋”というまちが文化を担ってきたエリアなんだということがよくわかります。いろんな人が携わって新潟を豊かにしてきた地域の1つなんじゃないかなって感じまし た」
醸造のまちならではの楽しみを満喫したオジコンビ。
旅の詳細は動画リンクよりご覧いただけます。