「鳥になった感覚」空から見た地図“鳥かん図” 描き続けて30年の男性 山梨
空を飛ぶ鳥の目線から見た地図「鳥かん図」を30年以上にわたって描き続ける男性がいます。取材しました。
山梨市牧丘町西保中です。
荒木キャスター
「あちらにいらっしゃいました!高さ2メートルほどの大きな鳥かん図をまさに今、手作業で描いています」
「牧丘町案内図」を描いているのは、地元に住む温井一郎さん65歳です。
温井一郎さん
「鳥かん図というように鳥になった感覚で、高い目線で描きながらどこを飛んでるか…そういう感覚になります」
かつて旧牧丘町の職員として、道路の設計や林道の工事などを担当していた温井さん。地形に詳しくなったほか図面に触れる機会も多く、いつからか「平面を立体的に見ること」が習慣になったといいます。その習慣が高じて趣味の登山にスケッチブックを持って出かけ、鳥かん図を描くようになりました。
温井一郎さん
「歩きながらスケッチブックに落とし込みながら描く。山頂に着いた時には絵が、地図が完成している。最高に面白い」
「身延山」や「乾徳山」など、この30年ほどで描いた鳥かん図は40点以上。中には5年ほどかけて完成させたものもあるといいます。
現在、手がけている「牧丘町案内図」は 2001年に制作したもので、日差しで傷んだため大幅な描き換え作業に取り掛かっています。
温井一郎さん
「ただの道案内だけではなくて後世に残るようにね。史跡・名勝を載せようかなと。そうすれば次はここに行って見たいなとか、そういう気持ちになるじゃないですか」
後世に残る鳥かん図を…新しい「牧丘町案内図」は年内に完成する予定です。