概算要求基準、特別枠「1兆円相当上回る」
政府は26日、来年度の予算要求のルールである概算要求基準の原案を了承した。1兆円を相当上回る「元気な日本復活特別枠」を設け、その予算の獲得を目指して各省庁が競い合う形になる。
「元気な日本復活特別枠」は、民主党がマニフェストなどに掲げた雇用の拡大、経済成長に貢献する事業のための予算。この特別枠の規模と名称をめぐっては、政府と党の間で最後まで調整が難航していた。党側は「元気な日本復活特別枠」と名付け、2兆円の予算をつけることを主張していた。しかし、野田財務相らは特別枠を設定せず、各省庁が予算を1割以上削減した上で、社会保障費などを引いて残った分だけをマニフェストや経済成長につながる予算に充てたい考えだった。
今後は「1兆円を相当上回る」規模で落ち着いた特別枠の予算捻出(ねんしゅつ)のために、各省庁が1割以上、既存の予算を削減できるのかが焦点となる。