“賃上げ”どうする?企業トップに直撃取材
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経団連などが主催する新年の祝賀パーティーが6日、都内で開催され、大企業のトップなど約1800人が集まった。2015年、景気はどうなるのか。トップたちのビジョンを聞いた。
トヨタ自動車・豊田章男社長「徐々に徐々に上げていく意志を持って行きたい。アベノミクスを中心に日本国民全員が、デフレからの脱却、何とか未来に向けてしっかりと景気回復の流れを作る年だという、非常に重要な年だという気持ちは1つだと思う」
三菱重工業・大宮英明会長「良くなると思います。極端に良くなるのではないが、確実に良くなるだろう」
ジャパネットたかた・高田明代表取締役「(消費)増税が少し先送りになったということと、トータルで見れば政権が安定した。そういうところに期待」
サントリーホールディングス・新浪剛史代表取締役「夏前から賃上げならびにボーナス、これで消費経済が非常に良くなる」
今年は消費も持ち直すとの意見が多く聞かれ、インタビューした14人全員が、景気が良くなると答えた。
祝賀パーティーに出席した安倍首相は、トップらに対し、改めて“賃上げ”を訴えた。
安倍首相「(来年度の法人税減税で)企業がしっかりと賃上げにも応じてくれたようだし」「『やるなら今でしょう』ということで、ぜひ取り組んでいただきたい」
実際に賃金はアップするのか。
三井不動産・岩沙弘道会長「業績は良い方向に行っております。賃上げという方向はかなり前向きに考えたいと思っています」
みずほフィナンシャルグループ・佐藤康博社長「雇用環境が非常に良いということで、今年はさらに(平均で)2.5%ぐらいを超えるようなベースアップがあり得るだろうと思っています」
東芝・田中久雄社長「物価上昇分を超えるレベルの賃上げをしないと、一般の方々の好景気感、賃上げの印象は良くならないだろう」
既に賃上げを決定したと明言するトップも。
大和証券グループ本社・日比野隆司社長「2%賃上げすること自体決定済み」「従業員に報いて従業員もハッピーに働ける会社にしないと、いい人材も来てもらえない」
セブン&アイ・ホールディングス・鈴木敏文CEO「みんなも期待しているでしょうしね。今の成績が1月2月と続いていくようだったら(物価上昇を)上回るような配分もできるのでは」
野村ホールディングス・永井浩二グループCEO「我々も昨年、月例給を少し上げましたが、今年もその延長線上で検討していく」
大企業で進む、賃上げの流れ。一方、中小企業は…。千葉県内の祝賀会場で聞いた。
取材した中・小企業9社のうち、景気が良くなると答えたのは5社。その上で賃上げについて聞くと…。
(自動車修理業)小沼自動車塗装工業・小沼建志代表取締役「中小零細までとなりますと、非常に賃金アップとなると厳しいのでは」
(タクシー事業)協進交通・小池満尚代表取締役「タクシー業は景気がかなり上向いて、一番後に回ってくる業種」「従業員の賃金に還元していくのはなかなか厳しい」
経済最優先を掲げる安倍首相。広く、賃上げを実現させ、経済の好循環につなげることはできるのだろうか。