東芝不適切会計 “強い独立性”が背景か?
東芝の不適切な会計処理問題で調査を行っている第三者委員会は、不正をチェックする機能が働かなかった理由の一つは、事業ごとの独立性が強すぎる東芝の経営体制にあるとみていることがわかった。
第三者調査委員会は、20日に不適切会計の原因と再発防止策を盛り込んだ調査結果を東芝に報告する。東芝は事業ごとの独立性が強いカンパニー制がとられていて、第三者委員会は全体をチェックする機能が働いていなかったことが原因の一つだと指摘する見通し。また、リーマンショックや東日本大震災によって収益が悪化した中でも、高い利益目標を実現しようとしたことが、損失を次の期に先送りするなど不適切な会計処理につながったとみている模様。
利益を多く見せるために実際より上乗せされた額は、営業利益の累計で約1700億円に上る見込み。